『暗くなるまで待って』
1967年アメリカ
原題:Wait Until Dark
監督:テレンス・ヤング
脚本:ロバート・ハワード・カリントン
ジェーン=ハワード・カリントン
原作:フレデリック・ノット『暗くなるまで待って』
音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:オードリー・ヘプバーン
アラン・アーキン
リチャード・クレンナ
エフレム・ジンバリスト・Jr
ジャック・ウェストン
サマンサ・ジョーンズ
ジュリー・ハーロッド
フランク・オブライエン
ゲイリー・モーガン
デル・ヴァル
『暗くなるまで待って』イントロダクション
女詐欺師リサ(サマンサ・ジョーンズ)は人形の体の中にヘロインを隠し、空港の検問を抜けニューヨークへ到着する。
リサは組織をたばかってヘロインを横領しようとしていたのだが、ニューヨークの空港で組織の人間に見つかってしまう。
リサは一瞬の思案ののち、抱えていた人形を通りすがりの男で写真家のサム・ヘンドリクス(エフレム・ジンバリスト・Jr)に預ける。
サムは不審に思うも、とりあえず人形を自宅まで持って帰る。
さて詐欺師のコンビであるマイク(リチャード・クレンナ)とカルリーノ(ジャック・ウェストン)がかつての仲間であるリサに呼び出され、あるアパートの一室にやってきた。
その部屋は、どう見てもリサの部屋ではないようで、そのことを不審に感じていた二人だったが、そこに二人を「買いたい」という男ハリー・ロート(アラン・アーキン)が現れる。
実はロートはリサがサムに渡した人形を探していたのだが、どうしても見つからず、マイクとカルリーノに協力するよう依頼してきた。
二人はその申し出を断るのだが、部屋の中でリサの死体を見つけてしまう。
ロードがリサを殺したことは明らかだったが、マイクとカルリーノはこの部屋に入ってきてからあちこち触りまくっており、指紋が残っている。
前科もちでもある二人は、ロートに従わざるを得なくなった。
実はこのアパート、サムとその盲目の妻スージー(オードリー・ヘプバーン)の部屋だった。
翌日、サムはニュージャージーに出張だった。
スージーが部屋に一人でいるところを見計らい、ロートたちの計略が始まる。
まずマイクが部屋を訪れ、サムの戦友を装ってスージーと親しくなる。
そこにロートが老人に変装し、息子の嫁がサムと不倫していると部屋に乱入してくる。
この騒ぎでマイクが警察に連絡したふりをし、そこに刑事に変装したカルリーノがやってくる。
さらにロートが先ほどの老人の息子に変装し、妻がサムと不倫しており、サムが妻に送った人形を探している、と告げる。
そこに、昨日駐車場で起きたとされる殺人事件の被害者が、サムの不倫相手とされる女性であるとの連絡がくる。
その被害者の遺体はロートらが運び出したリサの死体である。
混乱するスージー。
サムが人形を持ち帰ったことは認識していたが、そのありかがどうしてもスージーにもわからなかった。
実は、人形は2階上に住む少女グロリア(ジュリー・ハーロッド)が気に入って、こっそり持ち出していたのだった。
スージーと男たちのやり取りを見ていたグロリアは、密かに人形を戻すが、そこをスージーに気付かれてしまう。
スージーは男たちの様子を不審にも思っていたので、グロリアに協力してもらうことで、男たちが自分を騙していることができた。
そしてスージーはグロリアに頼んでサムに助けを求めるが・・・。
アパートの一室を舞台に、目の不自由な女性に突然降りかかった恐怖を描く傑作サスペンス。主演オードリー・ヘプバーン。監督は「007」シリーズのテレンス・ヤング『暗くなるまで待って』
主演オードリー・ヘプバーンが目の不自由な女性を演じ、アパートの一室でその身に降りかかる恐怖を描いた傑作サスペンス。
フレデリック・ノットの同名戯曲が原作で、舞台初演(1966年)の前から映画の主役はオードリーが演じることが決まっていた。
監督は「007」シリーズの名手テレンス・ヤング。
アパートの一室で起こる事件というコンパクトながらも、照明をうまく使ったスリラーで評価は高い。
とくにクライマックスのラスト30分は、劇場公開時は途中入退場が禁じられ、劇場内の照明も公安上許されるギリギリまで暗く落とされたという。
オードリー・ヘプバーンはこの作品で5度目のアカデミー賞女優賞にノミネートされた。
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