映画評『頭上の敵機』実話をもとに、部隊の士気を高揚させようと孤軍奮闘する指揮官を描く戦争ドラマ!

第2次大戦のアメリカ爆撃機 映画評
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『頭上の敵機』
1949年アメリカ
監督:ヘンリーキング
脚本:サイ・バーレット
   バーン・レイ・Jr
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演:グレゴリー・ペック
   ヒュー・マーロウ
   ゲイリー・メリル
   ミラード・ミッチェル
   ディーン・ジャガー

『頭上の敵機』イントロダクション

1949年。

イギリスで休暇を過ごすアメリカの弁護士ハーヴィ・ストーヴァル(ディーン・ジャガー)はある骨董屋で見慣れたトビー・ジョッキ(老人の顔をかたどった陶器製のビアジョッキ)を見つける。

ストーヴァルが店主から聞くには、そのトビー・ジョッキがもともと第二次世界大戦中にイギリス空軍とアメリカ陸軍航空軍の飛行場であるアーチベリーにあったものだったと教えられる。

そのアーチベリーこそ、ストーヴァルが大戦中、第918航空隊の一員として勤務した場所で、ジョッキは確かに、そこでストーヴァルが見慣れたそのものだった。

ストーヴァルはそのジョッキを購入すると、列車と自転車を使いアーチベリーの飛行場跡へ向かった。

そこはいまでは、滑走路、誘導路、管制塔、事務所は残したまま、牧草地として利用されていた。

ストーヴァルは1942年に思いをはせる・・・。

第918航空隊はアメリカ本国からイギリスのアーチベリーに移駐、アメリカ軍の白昼爆撃に投入された。

ドイツの対空砲火とドイツ空軍戦闘機による迎撃で被害が甚大となったことにより士気は低下しており、目標破壊も失敗が相次いだことから、悪評が昇っていた。

第918航空隊の司令官キース・ダヴェンポート大佐(ゲイリー・メリル)は指揮下の兵士たちとの親密度は高かったが、士気を向上させることができずにいた。

爆撃精度向上のため、低空での侵入作戦の命令が下ったが、その危険性の高さからダヴェンポートは司令部に駆け込み、彼の旧友であるフランク・サヴェッジ准将(グレゴリー・ペック)と意見を対立させる。

この事件から、サヴェッジは第8空軍司令官パトリック・プリチャード少将(ミラード・ミッチェル)のもとを訪れ、ダヴェンポートが航空指令として不適格であると進言する。

プリチャード少将はこのサヴェッジの進言を受け入れ、ダヴェンポートを解任、第918航空隊の航空指令にサヴェッジ准将を任命する。

規律維持のためサヴェッジは部隊の全員に対して厳しく臨んだ。

そのため兵士たちからは嫌われるようになり、サヴェッジの厳格なリーダーシップに驚いた第918航空隊の操縦士全員が移動願を出す事態となってしまう・・・。

実話をもとに、部隊の士気を高揚させようと孤軍奮闘する指揮官を描く戦争ドラマ!『頭上の敵機』

敵地ドイツ本土への昼間空爆を命じられる苛烈な航空部隊の任務をこなすために、実際にある部隊で行われた再訓練と規律徹底の任務を追った士官が、主人公のサヴェッジ准将のモデルになっている。

その部隊は1942年の秋、ヨーロッパで戦った唯一のアメリカ兵であった。

この映画はモノクロであるが、それは、映画に出てくる空中戦全ての映像が実際の大戦時の映像を使用しており、これに合わせたからである。

アメリカ陸軍航空軍と、ドイツ空軍が撮影したフィルムが使用されている。

とは言えこの作品は、戦闘シーンの迫力を楽しんだり、勧善懲悪的な戦争映画ではなく、戦争によって失われる人命と向き合う迫真のドラマが描かれている。

敵であるドイツ軍の姿は、上記の戦闘シーン以外出てくることはほとんどなく、映画が描くのはとことん、アーチベリーで繰り広げられるアメリカ陸軍航空軍の内部事情、部隊の士気高揚、損耗、部下との関係に悩むリーダーたちの悩みである。

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