映画評『交渉人』二人の交渉人、サミュエル・L・ジャクソンとケヴィン・スペイシーが緊迫の駆け引きを繰り広げる!

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『交渉人』
1998年アメリカ
原題:The Negotiator
監督:F・ゲイリー・グレイ
脚本:ジェームズ・デモナコ
   ケヴィン・フォックス
音楽:グレーム・レヴェル
出演:サミュエル・L・ジャクソン
   ケヴィン・スペイシー
   デヴィッド・モース
   ロン・リフキン
   ジョン・スペンサー
   J・T・ウォルシュ
   シオバン・ファロン

『交渉人』イントロダクション

いま、自分の娘を人質に、妻との面会を要求する犯人と交渉する男がいた。

ダニー・ローマン(サミュエル・L・ジャクソン)、シカゴ警察東分署の刑事で、交渉のプロだ。

ローマンはの後ろには武装した警官たちがいつでも突入できるように控えていたが、ローマンは人質の命を守るため、あくまで交渉での解決に尽力していた。

娘にライフルを突き付けた犯人との会話から、犯人が元海兵隊員であることに交渉の突破口を見つけたローマンは、自分一人、部屋に入ることに成功する。

犯人の銃口は娘からローマンに向いた。

そして海兵隊特有の冗談話を持ち掛け、隙を見せた犯人はローマンの合図で警察のスナイパーに狙撃される。

一気に警官隊が突入し、娘は助かり、犯人は逮捕された。

この事件はニュースでも輝かしく報道される。

その晩はローマンを祝い警官仲間たちもパーティを開いた。

そのなか、ローマンの相棒であるネイサン・ローニック(ポール・ギルフォイル)からひとり呼び出され、車の中で二人きりで話をする。

ネイサンの話とは、シカゴ署内の人間が警察年金基金を横領しているというものだった。

内務調査部に告発をすすめたローマンだったが、犯人はグループの中には内務調査局のテレンス・ニーバウムもグルのため、おいそれとは告発もできないとネイサンは言った。

そして、何人かの内通者からこの情報を得たこと、詳しい犯人たちの名前はまたあとで聞くことになり、その場は二人は別れた。

だが、約束の待ち合わせの場所で、先に待っていたネイサンは、何者かに殺害されてしまう。

ネイサンの葬儀で涙するローマン。

後日、ローマンの家に家宅捜索が入る。

すると彼の部屋から身に覚えのない海外口座の書類が見つかり、ローマンはネイサン殺害と横領の容疑で逮捕されてしまう・・・。

二人の交渉人、サミュエル・L・ジャクソンとケヴィン・スペイシーが緊迫の駆け引きを繰り広げる!『交渉人』

殺人と横領の罪を着せられた人質交渉人である主人公が、無実を訴えるべく人質を取って立てこもり、自ら指名した交渉人と丁々発止の駆け引きで徐々に事件の真相をつかんでいくアクション・サスペンス。

主人公の罪を着せられた人質交渉人にサミュエル・L・ジャクソン。

もう一人の主人公であるケヴィン・スペイシーは物語中盤から満を持しての登場となる。

主人公ローマン自らが凄腕の交渉人であるため、生半可な説得交渉は通用せず、しかも敵は同じ署内の仲間、誰であるかは不明という状況。

信じられるものは誰もいない中で頼れるのは、ローマンと知り合いというわけでもない隣の分署の切れ者交渉人、クリス・セイビアン(ケヴィン・スペイシー)。

人質を取っての立てこもりだが、警察は隙あらば突入しようとする。

間をおかずFBIも登場し、主導権の奪い合いで混乱する現場。

単なる交渉だけではストーリーは進まず、緊迫の取引交渉に、何かあれば主人公を殺そうと警察が現場に飛び込もうとするので、緊迫感が途切れない。

そのなかでグルグルに丸まった糸玉を、解きほぐすように、謎が少しずつ解決に向かって行くシナリオは見事だ。

アクション、セリフの応酬、それらにいくつものアイデアが積み重ねられた秀逸な作品になっている。

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