映画評『クリスタル殺人事件』アガサ・クリスティーのミステリーを、エリザベス・テイラー、ロック・ハドソン他、豪華スター共演で映画化!

映写機 映画評
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『クリスタル殺人事件』
1980年イギリス
原題:The Mirror Crack’d
監督:ガイ・ハミルトン
脚本:ジョナサン・ヘイルズ
   バリー・サンドラー
原作:アガサ・クリスティー『鏡は横にひび割れて』
音楽:ジョン・キャメロン
出演:アンジェラ・ランズベリー
   エリザベス・テイラー
   ロック・ハドソン
   キム・ノヴァク
   トニー・カーチス
   エドワード・フォックス
   ジェラルディン・チャップリン
   

『クリスタル殺人事件』イントロダクション

イングランドの片田舎セント・メアリー・ミードの教会で、映画の上映会が行われていた。

映画の内容はミステリーで、探偵役がついに謎解きを披露するというシーン。

かたずをのんでみんなが見守る中、フィルムが焼けて上映がストップしてしまう。

観客は落胆しながらも映画内の犯人当てが始まる中、ひとり帰り支度をする初老の婦人ミス・ジェーン・マープル(アンジェラ・ランズベリー)。

ミス・マープルは、みんなの当て推量をひとつひとつ論破していき、ついに犯人が誰であるか告げると、教会を出て行ってしまった。

教会の後ろ、壁際の席で見ていた男が言った「当たってる。俺はこの映画を観たことがあるんだ」

さて1953年、このセント・メアリー・ミードは、普段は閑静な村であるが、それがウソのようににぎわっている。

ハリウッドから映画の撮影隊がやってきたのである。

出演するのは、久しぶりに映画に復帰する往年の大女優マリーナ・クレッグ(エリザベス・テイラー)、映画監督には彼女の夫であるジェイソン・ラッド(ロック・ハドソン)で、村を挙げての歓迎ムード。

撮影隊はゴシントン荘に宿泊する。

そのゴシントン荘でマリーナがホステスとなり、村の人々を招待し盛大なパーティが催されようとしていた。

ミス・マープルもパーティに参加しようと出かけたのだが、途中、子供が話した犬のリードに足をすくわれ転倒、捻挫してしまい、やむなくその日は帰宅することとなってしまった。

パーティには映画のプロデューサー、マーティ・N・フェン(トニー・カーチス)が妻の女優ローラ・ブルースター(キム・ノヴァク)も出席する。

ローラはかつて、ジェイソンをめぐってマリーナと障害未遂事件を起こした過去があり、以来、犬猿の仲だった。

二人の共演はトラブル必至と村人の誰もが思っていたパーティの真っ最中、村人のひとりの女性ヘザー・バブコック(モーリン・ベネット)が急死する。

死因はカクテルに混入された毒によるものと判明した。

しかもその毒入りカクテルは、ジェイソンが作り、もともとマリーナが飲むはずのものだったことも判明する。

警察の捜査が進む中、マリーナに脅迫状が届く。

事件の真相を探るべく、ミス・マープルの推理が始まる・・・。

アガサ・クリスティーのミステリーを、エリザベス・テイラー、ロック・ハドソン他、豪華スター共演で映画化!『クリスタル殺人事件』

クリスティーといえば名探偵ポワロが有名だが、もう一人、市井の名探偵ミス・マープルを忘れてはいけない。

この『クリスタル殺人事件』で探偵を務めるのはミス・マープルだ。

ミス・マープルが住む村に映画の撮影がやってくる。

その主演女優や監督役に、往年の名女優エリザベス・テイラーやロック・ハドソン他、60年代から70年代にかけて大活躍した豪華スター陣が共演。

案外知名度の低い作品かもしれないが、この役者陣の豪勢さと演技の安定感だけでも評点が高い。

また原作アガサ・クリスティーだけに、一筋縄ではいかない事件の展開もまた見どころ。

映画007シリーズでも監督常連だったガイ・ハミルトンが安定したフィルムワークをみせており、イギリス映画らしいウィットとどこかブラックさがある。

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