映画評『ベスト・キッド』一大ブームを巻き起こした80年代を代表する青春カラテ・ムービー!

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『ベスト・キッド』
1984年アメリカ
原題:The Karate Kid
監督:ジョン・G・アヴィルドゼン
脚本:ロバート・マーク・ケイメン
音楽:ビル・コンティ
出演:ラルフ・マッチオ
   ノリユキ・パット・モリタ
   エリザベス・シュー
   ウィリアム・ザブカ
   ランディ・ヘラー

『ベスト・キッド』イントロダクション

ダニエル・ラルーソー(ラルフ・マッチオ)はサッカーが得意な高校生。

母ルシール(ランディ・ヘラー)の仕事の都合で、ニュージャージーからカリフォルニアへ引っ越してきた。

新しく越してきたアパートでは、さっそくフレディという新たな友達もできた。

部屋の水道の調子が悪いので、修理を頼もうとアパートの管理人を訪ねると、そこには一風変わった日系の老人ミヤギ(ノリユキ・パット・モリタ)が暮らしていた。

フレディの誘いでビーチでのパーティに参加したダニエルは、そこでお金持ちの少女アリ(エリザベス・シュー)と知り合い、すぐに二人はお互いを好きになる。

だが、そこにビーチにバイクで乗り付けたジョニー(ウィリアム・ザブカ)とその仲間たち。

ジョニーはアリの元彼氏で、アリがダニエルと仲良くしているのを見て激怒し、ダニエルにケンカを吹っ掛ける。

少年空手選手権のチャンピオンでもあるジョニーは、ダニエルをたやすく叩きのめしてしまう。

フレディをはじめ仲良くなったと思っていた友人たちも、ダニエルの弱さに愛想をつかし、ダニエルから離れて行ってしまう。

ダニエルはアリとの仲を深めていったが、ビーチでの一件以来、ジョニーとその取り巻き達から嫌がらせと暴力を受けるようになる。

ダニエルは恨みを晴らそうと、強くなるため町の空手道場を訪ねるが、そこはジョニーが所属するコブラ会という道場で、ダニエルはうんざりして早々に立ち去るしかなかった。

学校のハロウィーン・パーティの夜このと、ダニエルはトイレの個室に入っていたジョニーに上から水を浴びせるという仕返しに出るが、すぐに見つかり、ジョニー達に追いかけられた末、ボコボコニされてしまう。

ダニエルの意識が遠のきかけたその時だった。

アパートから現れたミヤギがジョニー達を、見事な空手技であっという間に倒して、ダニエルを救う。

翌日、ダニエルはミヤギに頼んでコブラ会と話をつけてもらうことにするが、なんと話の顛末はダニエルの意と異なり、2か月後の少年空手選手権で決着をつけること、それまでジョニー達はダニエルに手を出さない、というものだった。

ダニエルはミヤギから空手を教わることになるが、ミヤギが教えるのはワックスがけやペンキの塗り方ばかりだった・・・。

一大ブームを巻き起こした80年代を代表する青春カラテ・ムービー!『ベスト・キッド』

気弱な高校生が空手の師匠と出会い、修行しながら成長していく姿を描き大ヒットした80年代を代表する青春映画。

後に続編が2作と、リメイクが一作、そして34年後のダニエルたちを描いた『コブラ会』というテレビシリーズが作られている。

リメイク版の『ベスト・キッド』はあのジャッキー・チェンが出演しており、主人公は空手ではなく中国拳法を教わる筋立てだ。

話しを本作の『ベスト・キッド』に戻す。

気弱で心根は優しい主人公ダニエルはどこにでもいそうな少年の代表だ。

恋愛は割と上手だが、ケンカはからっきしである。

最初は復讐のために強くなりたいと願うが、老人ミヤギの指導により、強さは誰かを傷つけるためではなく、己を守るためのものだと学び、心の強さを身につけていく。

素直な主人公役のラルフ・マッチオの演技も好感が持てる。

昔見たときは、ライバルのジョニーが悪い奴だなあ、くらいの感覚だったが、改めて見返してみると、ほんとに悪いのはコブラ会の師範代だった。

弟子に反則をけしかけるし、スポーツマンシップにもとる指示を飛ばし、さすがのジョニーも引く、というシーケンスがちゃんとあった。

それにミヤギが劇中でちゃんと言っている。

弟子が悪いのは教師の教えが悪いのだ、と。

派手な空手アクションに目が向けられるかもしれないが、そういった精神修養をちゃんと忘れずに盛り込んでくれたことに、この映画の製作陣の武道へのリスペクトが感じられる。

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