映画評『ザ・バンク 堕ちた巨像』巨大な権力をまとった欧州メガバンク違法取引捜査に立ち向かえ!追うものが追い詰められるアクション・サスペンス!

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『ザ・バンク 堕ちた巨像』
2009年アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス
原題:The International
監督:トム・ティクヴァ
脚本:エリック・ウォーレン・シンガー
音楽:トム・ティクヴァ
   ジョニー・クリメック
   ラインホルト・ハイル
出演:クライヴ・オーウェン
   ナオミ・ワッツ
   アーミン・ミューラー=スタール
   ウルリク・トムセン

『ザ・バンク 堕ちた巨像』イントロダクション

降りしきる雨。

ドイツ、ベルリン中央駅の駐車場。

一台の車の中に、男が二人。

後部座席の男・・・トーマス・シューマー(イアン・バーフィールド)が言う。

「俺にわかるように説明してくれ」

トーマスは刑事で、運転席の男は情報提供者だった。

「なぜ銀行がミサイル誘導装置を買う?」

警戒を解こうとしない情報提供者に、トーマスは後日また会おうと約束し、車を降り、雨の上がった駐車場をあとにする。

その直後だった。

トーマスは突然嘔吐し、倒れる。

トーマスを待っていたインターポールの捜査官ルイ・サリンジャー(クライヴ・オーウェン)はそれを目撃していた。

鑑定の結果、トーマスの死は心臓発作とされたが、サリンジャーは他殺を疑う。

サリンジャーは共同捜査していたアメリカ・ニューヨーク検事局のエレノア・ホイットマン(ナオミ・ワッツ)にトーマスの死を知らせ、エレノアをベルリンに呼び寄せる。

ドイツ・ベルリン連邦警察局でサリンジャーとエレノアはトーマスは他殺だと主張するが、信じてもらえず、また捜査中のルクセンブルクにある金融機関IBBCによる企業犯罪について明かすが、ドイツ側の警察幹部は席を立ってしまう。

IBBCの犯罪に関与したものや不利益になるものは、今回のトーマスのように全員殺されてきた。

トーマスに接触してきた情報提供者も、このままだと殺されてしまうだろう。

だが、ドイツ警察局によってサリンジャーとエレノアは、ドイツ国内でのIBBCの捜査は禁止だと告げられる。

その後・・・情報提供者であるIBBCの幹部アンドレア・クレマン(ジョルジュ・ビゴー)が、不審死を遂げたニュースをサリンジャーは見つける。

インターポールに戻ったサリンジャーは、アンドレア・クレマンの死に関して、関係者の証言に矛盾を発見、ルクセンブルグのIBBC本部に乗り込むが、約束していた頭取ジョナス・スカルセン(ウルリク・トムセン)と会うことはできず、またドイツ警察により証言の矛盾は修正されていた・・・。

巨大な権力をまとった欧州メガバンク違法取引捜査に立ち向かえ!追うものが追い詰められるアクション・サスペンス!『ザ・バンク 堕ちた巨像』

主人公のインターポール捜査官サリンジャーが挑むのは、架空のメガバンク。

これが大変に手ごわい相手で、少ない手がかりを手繰るとすぐ、上層部から捜査中断の命令が降ってくる。

情報提供者や手がかりをつかんだ見方はすぐに殺される。

悪事を追いかけているのに、だんだんこっちがジリ貧になって追い詰められていくこの感覚は、この『ザ・バンク 堕ちた巨像』独特のものだ。

なにせ正義が通用しないのだ。

みんなグルだから。

銀行も、各国の上層部も、みんなつながってしまっている。

そこに主人公サリンジャーは仲間を失いながら、己の正義感のみを武器に切り込んでいく。

だが敵はすでに法で裁けるレベルを超えてしまっている。

これにどう、相対するか・・・。

この映画が出したひとつの回答に、あなたは納得できるかどうか?

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