映画評『グリーンマイル』スティーヴン・キング原作!超自然能力を持つ死刑囚と看守の交流を描く感動作!

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『グリーンマイル』
1999年アメリカ
原題:The Green Mile
監督:フランク・ダラボン
脚本:フランク・ダラボン
原作:スティーヴン・キング
音楽:トーマス・ニューマン
出演:トム・ハンクス
   デヴィッド・モース
   マイケル・クラーク・ダンカン
   

『グリーンマイル』イントロダクション

現在。

アメリカのとある老人ホームで暮らす、ポール・エッジコム(ダブス・グリア)が、悪夢にうなされ、目を覚ます。

朝食のビュッフェでパンをもらうと、彼は決まっていく場所があった。

丘の向こうまで歩いていく先には一軒のうらぶれた小屋があったが、ポールがそこを訪れることを老人ホームの誰も知らなかった。

ある日、老人たちがみんなでテレビを見ているとき、あるチャンネルでモノクロの映画が流れる。

その映画のダンスシーンを見て、ポールの目には涙があふれる。

心配した友人のエレイン(イヴ・ブレント)は、過去のつらいことを思い出したのかと尋ねる。

ポールは、エレインに自分が60年以上前、とある刑務所で看守主任をしていたころのことを語りだした。

1932年、大恐慌時代の真っただ中。

コールドマウンテンの刑務所ではいまだ死刑に電気椅子が使用されている。

その刑務所の死刑囚棟に、二人の少女を殺害した罪で一人の死刑囚が護送されてきた。

ジョン・コーフィ。

その巨漢の黒人は、罪状と風ぼうには似つかわしくなく弱弱しく、繊細な感情を持っていた。

死刑囚棟の主任は若き日のポール(トム・ハンクス)で、重い尿路感染症を患っていたが、あるときコーフィはポールの局部を握り、尿路感染症を完治させる超自然的な現象を起こす。

死刑囚棟にはポールの片腕ブルータル(デヴィッド・モース)のほかに、数人の看守がいたが、その中のパーシー(ダグ・ハッチソン)は州知事と義理の血縁関係があり、それをかさに着て横暴な態度を取ってはポールたちの反感を買い、死刑囚たちからも嫌われていた。

あるとき、ひとりの死刑囚デル(マイケル・ジェッター)が可愛がっていたネズミをパーシーが踏みつぶして殺す。

直後、コーフィがこのネズミを生き返らせる奇跡を起こした。

パーシー以外の看守たちはこれを目撃し、コーフィを、不思議な力を神から授かった特別な存在なのではないかと考え始める・・・。

スティーヴン・キング原作!超自然能力を持つ死刑囚と看守の交流を描く感動作!『グリーンマイル』

あらゆるものを治癒、時には死んだものをよみがえらせるという超自然能力をもつ、心やさしく繊細な死刑囚コーフィを中心に、死刑囚棟の看守たちと、そこに収監される死刑囚たちの交流を描くスティーヴン・キング原作のドラマである。

これはある意味、聖書物語のようである。

神のごとき奇跡の力を行使する黒人の男コーフィ、それを目撃するポールをはじめとする看守たちが次第に、コーフィにかぶせられた罪が間違ったものであると感じるようになってくる。

だが、死刑を看守たちは執行しなければならない。

これは罪なのではないだろうかとポールは迷う。

コーフィはコーフィで、その能力ゆえ、「愛を騙って世界中でたくさんの人が苦しんでいる」ことを感じ取ることができる。

そして「それを感じることに疲れてしまった」といって死刑を受け入れる。

愛の名のもとの行われているさまざまな人間の行為、それらは果たして人が断罪してよいものだろうか。

映画のラスト、ポールが置かれた状況を、罰ととらえるのか、祝福ととらえるのか。

作品でも明言は避けているように、我々の誰も、その問いに答えることはできない。

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