映画評『大脱走』ドイツの捕虜収容所で実際にあった集団脱走計画を描く不朽の名作!“大脱走マーチ”に胸躍る!

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『大脱走』
1963年アメリカ
原題:The Great Escape
監督:ジョン・スタージェス
脚本:ジェームズ・クラヴェル
   W・R・バーネット
音楽:エルマー・バーンスタイン
出演:スティーブ・マックイーン
   ジェームズ・ガーナー
   チャールズ・ブロンソン
   ジェームズ・コバーン
   リチャード・アッテンボロー
   デヴィッド・マッカラム

『大脱走』イントロダクション

第二次世界大戦化のドイツ、スタラグ・ルフト北捕虜収容所に、数台の軍用トラックが到着した。

つまれてきたのは、主に英国を中心とした連合国軍の捕虜だった。

しかもこの捕虜たちのなかには、脱走の常習犯が多く含まれていた。

連合軍捕虜の先任将校ラムゼイ大佐(ジェームズ・ドナルド)は、「脱走によってドイツ軍を後方から攪乱するのが将兵の義務だ」として率先して脱出計画を進めていた。

だがこの新設の捕虜収容所は、何重もの鉄条網をはりめぐらし、監視しやすいようにだだっ広く、そして監視は厳しく、唯一隠れられそうな森林までも距離は100mはありそうだった。

さらには新任の所長をはじめ監視にはえりすぐりの兵隊が当たっていた。

所長のフォン・ルーガー(ハンネス・メッセマー)は紳士的に、だがきっぱりと「この収容所からの脱出は不可能である。無駄な悪あがきはやめるように」と述べるが、捕虜たちにはそんなつもりはなかった。

さっそく初日から、収容所外に作業に行くロシア人捕虜にまぎれて脱走を試みるものが現れるが、看守長シュトラハヴィッツ(ハリー・リーヴァウアー)に軽くあしらわれ、柵を抜けることもできない。

アメリカ兵のバージル・ヒルツ(スティーブ・マックイーン)は、監視台と監視台の中間が盲点だと見抜き、野球のボールをさりげなく鉄条網のかたわらに投げ入れ、それを取ろうと立ち入り禁止区域に侵入しようとするが、さすがに真昼間、見つかって機銃掃射を受ける。

怪我はなかったバージルだが、大胆不敵かつ所長への傲岸不遜な態度から目をつけられ、独房に放り込まれる。

同時に所長を侮辱したアイブス(アンガス・レニー)もバージルの隣の独房に入れられた。

そしてまた収容所に、ゲシュタポに連れられて一人の男が入所する。

彼の名はロジャー・バートレット(リチャード・アッテンボロー)。

彼は「ビッグX」と呼ばれる集団脱走の計画立案、実行のリーダーで、スペシャリストだった。

バートレットが到着したその夜、さっそく脱走計画が練られる。

それは計3本のトンネルを掘って250名もの捕虜を同時に脱走させるという、大胆なものだった・・・。

ドイツの捕虜収容所で実際にあった集団脱走計画を描く不朽の名作!“大脱走マーチ”に胸躍る!『大脱走』

原作は、英国戦闘機スピットファイヤで戦っていたがドイツの戦闘機に落とされ、パラシュートで脱出したのちにドイツ軍の捕虜となったポール・ブリックヒルの体験記である。

監督は『OK牧場の決闘』(1957年)、『老人と海』(1958年)、『荒野の七人』(1960年)と立て続けに名作を撮っていたジョン・スタージェス。

ジョン・スタージェスはポール・ブリックヒルの体験記を読むや否や、映画化の権利を買い取り、
自ら製作者もかねて『大脱走』を作った。

全編172分に及ぶ大作で、捕虜収容所で脱走に画策する男たちの群像劇であり、後半は、何とか逃れた50名余の男たちの逃亡劇を描いている。

この映画を観たことは無くても、テーマ曲の「大脱走マーチ」は耳にしたことはある人は多いだろう。

学校の運動会で、行進のバックでかけられることが多い。

スタージェス監督が描く、不屈の男たちの闘志、ドラマの行方をじっくり味わいたい。

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