『ザ・ファーム 法律事務所』
1993年アメリカ
原題:The Firm
監督:シドニー・ポラック
脚本:ロバート・タウン
デヴィッド・レイフィール
デヴィッド・レーブ
原作:ジョン・グリシャム
音楽:デイヴ・グルーシン
出演:トム・クルーズ
ジーン・トリプルホーン
ジーン・ハックマン
エド・ハリス
ホリー・ハンター
ハル・ホルブルック
デヴィッド・ストラザーン
『ザ・ファーム 法律事務所』イントロダクション
ハーバード大学のロースクール(法学科)をずば抜けた成績で卒業する苦学生のミッチ・マクディーア(トム・クルーズ)は、数々の法律事務所の就職面接をうけ、最終的には自分をいちばん高く買ってくれたテネシー州メンフィスにある税務専門の法律事務所に就職を決める。
そこは初年度から年棒8万ドルにくわえボーナスが出るほか、手厚い福利厚生など充実していた。
メンフィスで内縁の妻アビー(ジーン・トリプルホーン)との新しい一戸建てのマイホームも用意され、ミッチは意気揚々とその法律事務所での仕事に取り掛かると同時に、卒業試験の準備にも取り組む。
そのころ、法律事務所の経営者のひとりランバート(ハル・ホルブルック)の部屋では警備役のウィリアム・デヴァシャー(ウィルフォード・ブリムリー)がミッチ夫妻の動向について報告していた。
ミッチ夫妻はその言動、公道を秘密裏に監視されていたのだ。
報告をきくランバートだったが、「それよりコジンスキーとホッジスの件がまずい」と、意味ありげに言う。
ミッチといえば、やる気満々で早朝から事務所に出勤し、司法試験の準備に取り掛かっていた。
そこに先輩弁護士たちが次々にやってきて、ミッチの机の上にはさまざまな参考書や資料、課題のファイルが積み上げられる。
てんてこ舞いになっていたミッチの部屋に、指導教官のエイヴァリー・トラー(ジーン・ハックマン)が入ってきて、昼食に誘う。
トラーは仕事の仕方と心得をミッチに教えると、自分が担当している国外の上客のひとり、ソニー・キャップス(ジェリー・ワイントロープ)の資料を読んでおくように指示する。
レストランでミッチとトラーは、お互いに自分がなぜ弁護士を目指したかを述べあい、親密度を増す。
あるとき、ミッチとアビーは、先輩弁護士ラマー・クイン夫妻の家に招待されるが、そこで慌ただしく表れたラマー夫人から、事務所のコジンスキーとホッジスがケイマン島でスキューバダイビングをしていて、船が爆発するという事故で亡くなったという知らせを聞く。
そののち、ミッチは猛烈に働き始め、アビーとのすれ違いの日々を送るようになった。
ある日トラーが急に、ケイマン島のソニー・キャップスとの仕事の対応にミッチを駆り出す。
ソニーと見事に渡り合い、口説き落としたミッチの手腕にトラーは感心し、高く評価する。
その日は夜遊びを決め込んだトラーが準備をしているとき、ミッチは偶然トラーのコンドミニアムの一室から、数年前に亡くなったという女性弁護士が担当していた大量の不審な書類を発見してしまう。
それには、「租税回避と脱税」など、気になる言葉が見受けられた・・・。
トム・クルーズ主演、名匠シドニー・ポラック監督が描くスリル満点の法律サスペンス映画!『ザ・ファーム 法律事務所』
ジョン・グリシャムの原作小説を、若き日のトム・クルーズ主演、名匠シドニーポラック監督がスリル満点に描いた法律サスペンス映画。
ハーバード大学を優秀な成績で卒業した主人公、ミッチがある法律事務所に最高の条件を提示され、大喜びで就職を決めるが、この事務所には過去、謎の死を遂げた4人の弁護士がいることが判明。
やがてミッチは事務所とシカゴ・マフィアとの繋がりを知ることになり、法律事務所だけでなく、FBIも相手取り、必死の攻防を繰り広げることになる。
しっかり描くところは描き、飛ばしてもいいところは視聴者を信じて飛ばす、2時間たっぷりの時間を充実させた法律サスペンスは見ていてムダがない。
時折入るトム・クルーズのアクション・シーンものちの『ミッション・インポッシブル』を彷彿とさせる体のキレが見られる。
法律サスペンスであると同時に、人物描写もしっかりしており、社会のなかにあって人はどうあるべきか、も問う良作。
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