映画評『プラダを着た悪魔』一流ファッション誌の鬼の編集長のために地獄の日々を味わうことになる主人公の奮戦を描いたコメディ・ドラマ

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『プラダを着た悪魔』
2006年アメリカ
原題:The Devil Wears Prada
監督:デヴィッド・フランケル
脚本:アライン・ブロッシュ・マッケンナ
原作:ローレン・ワイズバーガー
音楽:セオドア・シャピロ
出演:メリル・ストリープ
   アン・ハサウェイ
   エミリー・ブラント
   スタンリー・トゥッチ
   エイドリアン・グレニアー
   サイモン・ベイカー
   トレイシー・トムズ

『プラダを着た悪魔』イントロダクション

アンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)は名門ノースウェスタン大学を卒業したのち、ジャーナリストを目指すためにニューヨークへやってきた。

そのアンドレアはなぜかファッション雑誌『ランウェイ』の編集部の面接を受けることになる。

ファッションに興味がなくやったい服装のアンドレアだったが、なぜだかこの世界数百万の女性たちのあこがれである職場に就職することに成功する。

しかも、アンドレアが担当することになった仕事は、編集長ミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)のアシスタントだった。

ミランダはファッション業界に対し絶大な影響力を誇っていたのと同時に、職場ではその暴君ぶりで、いままで何人もがこの仕事を辞めていた。

だがこの仕事で一年も頑張れば、本来の目的である文芸誌の編集の仕事にも有利になる、とアンドレアはこの職にしがみつく決心をする。

翌早朝から職場からの電話でたたき起こされるアンドレア。

職場は戦場のような慌ただしさ。

加えてミランダの指示は矢継ぎ早かつ彼女自身の身の回りの世話にまで及び、一秒の遅れも許さなかった。

「朝食はスクランブルエッグって言ったでしょ」

「このあいだのランジェリーの写真とってきって」

「車のブレーキがおかしい。点検しといて」

「昨日の朝私が持ってた紙切れどこにある?」

「うちの双子にブギーボードかサーフボード買ってきて」

「マノーに靴を取りに行って。パトリシア(犬)のお迎えも頼むわ」

「マディソンの店で私が目をつけといた家具を買っといて」

「雑誌で評判のあの店予約しといてちょうだい」

それでもなんとか必死に仕事をこなしていくアンドレア。

知り合ったデザイナーのナイジェル(スタンリー・トゥッチ)の協力を得て、アンジェラは日々の着るものもファッショナブルな服に変えていった。

アンドレアはだんだんとミランダのアシスタントの仕事とファッションの面白さに目覚めていくが、恋人のネイト(エイドリアン・グレニアー)との仲は、冷めてきてしまった・・・。

一流ファッション誌の鬼の編集長のために地獄の日々を味わうことになる主人公の奮戦を描いたコメディ・ドラマ『プラダを着た悪魔』

原作者のワイズバーガーは、この映画の主人公と同じように、一流ファッション誌『ヴォーグ』で編集長アシスタントをしていた経歴を持つという。

その実体験がみごとに作品に生かされているだけならば単なるファッション業界ドラマで終わっただろうが、ミランダという極め付けに「悪魔」のような鬼編集長のキャラクターのを創造したことにより、この作品は並外れたスリリングなコメディとなった。

また監督のデビッド・フランケルの手腕により、展開はスピーディになり、ファッションに詳しくなくてもこのドラマを楽しむことができる。

最悪の上司と、それに振り回される部下というドラマは、世に出てサラリーで働いている人間のほとんどが共感するところではないだろうか。

華麗なファッション業界、恋人と仕事の両立での悩み、職場の人間関係・・・。

この映画が多くの女性にあこがれと共感を持って楽しまれているのもわかるが、男性でも十分に楽しむことはできる。

「ファッションは疎いからなあ・・・」とか食わず嫌いで見ていない人は、そんなの関係なく面白いから、観て。

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