映画評『山猫は眠らない』一発必中!過酷な暗殺任務に挑む伝説の狙撃手トーマス・ベケット!大河ロマン爆誕編!

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『山猫は眠らない』
1993年アメリカ
原題:Sniper
監督:ルイス・ロッサ
脚本:マイケル・フロスト・ベッケナー
   クラッシュ・レイランド
音楽:ゲイリー・チャン
出演:トム・ベレンジャー
   ビリー・ゼイン

『山猫は眠らない』イントロダクション

パナマ運河を一隻の貨物運搬船が航行していく。

その両岸はどちらにもうっそうとした森林が広がっている。

森の中に分け入っていくと、茂みに紛れ込むスナイパー、トーマス・ベケット(トム・ベレンジャー)と相棒の観測手のダグ・パピッチ(エイデン・ヤング)の二人組がその存在を消して、ある現地集落を監視している。

この集落を根城としている手配者を暗殺するのが目的だ。

慎重に距離を測り、ベケットは引き金を引き、暗殺を成功させる。

敵の反撃はあるが、その姿は茂みに隠れて見つかることはない。

ベケットとペピッチはゆっくりとその場をうごいて、ヘリが迎えに来る地点まで移動した。

目的地に到着したベケットたちはあと2時間、暗くなるまでヘリを待つ予定だったが、ヘリはまだ明るいうちに到着、敵に見つかってしまう。

激しい銃撃を浴びる中、ペピッチは銃弾を受け死亡してしまう。

ベケットは形見にペピッチの認識票を取って、同様にこれまで死んでいった相棒たちの認識票の束にそれを加えるのだった。

基地で心休まらぬ休息をとるベケットのもとに、新たなパートナーとしてリチャード・ミラー(ビリー・ゼイン)が赴任してくる。

ミラーは官僚志望でSWATの狙撃手、オリンピックの出場経験もあった。

だが、従軍の経験は浅く、人を射殺したことはなかった。

ミラーに与えられた任務は、ベケットと組んでパナマの麻薬王オチョアとミゲル・アルバレス将軍(フレデリック・ミラグリオッタ)を暗殺することだった。

ベケットとミラーはジャングルに分け入る。

だがその環境に不慣れなミラーは、幾度もベケットから忠告を受ける羽目になる・・・。

一発必中!過酷な暗殺任務に挑む伝説の狙撃手トーマス・ベケット!大河ロマン爆誕編!『山猫は眠らない』

トム・ベレンジャー主演、これまでシリーズが8作も作られている大人気シリーズの記念すべき第一作、大河ロマン爆誕編。

アメリカ海兵隊一の腕前を持つスナイパー、トーマス・ベケットが活躍する、本格ミリタリー・アクション。

寡黙でストイックなベケットを演じるトム・ベレンジャーは、『プラトーン』(1986年)や『メジャーリーグ』(1989年)でスターとなった。

今回彼の相棒リチャード・ミラーを演じるビリー・ゼインは『タイタニック』(1997年)にも出演し、当時2枚目のライジング・スターだった。

この『山猫は眠らない』は、単にスナイパーの物語ではなく、ベテランが若手を教育していく、いわゆる、「トレーニングもの」といわれるジャンルのものでもある。

軍(会議室)からの任務を受け取り、階級も自分が上で上昇志向の若手、ミラーは、現場たたき上げのベテラン・ベケットの現場主義に何度も反発する。

それをベケットは辛抱強く叱り、二人は任務遂行に向けて過酷なジャングルを進んでいく。

ミラーは何度もベケットに銃口を向けるほど憎しみをおぼえるが、最後は窮地に陥ったベケットをミラーが救う。

また、この映画のタイトルだが、原題はSNIPER(スナイパー)=狙撃手だけだ。

一発必中、ワンショット・ワンキルが信条のスナイパーを、ジャングルで、ひたすらチャンスを待ち、獲物を一撃で仕留めるネコ科の猛獣にたとえた素晴らしい邦題のネーミングセンス。

このタイトルを考えた人には敬意を表したい。

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