映画評『レッド・ドラゴン』アンソニー・ホプキンスが前2作に続き、レクター博士役を演じた「ハンニバル」シリーズの3作目となるサイコ・スリラー!

映画 映画評
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『レッド・ドラゴン』
2002年アメリカ
原題:Red Dragon
監督:ブレット・ラトナー
脚本:テッド・タリー
音楽:ダニー・エルフマン
出演:アンソニー・ホプキンス
   エドワード・ノートン
   レイフ・ファインズ
   ハーヴェイ・カイテル
   エミリー・ワトソン
   メアリー=ルイーズ・パーカー
   フィリップ・シーモア・ホフマン
   アンソニー・ヒールド
   ケン・レオン
   フランキー・フェイソン
   タイラー・パトリック・ジョーンズ

   

『レッド・ドラゴン』イントロダクション

1980年、アメリカ合衆国メリーランド州ボルチモア。

クラシック・コンサートを聞く観衆のなかに、精神科医のハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)がいる。

レクターは演奏のなかで、ひとりのフルート奏者が異音を出すのを耳ざとく聴き分け、不快に眉をひそめる。

コンサートがおわり、楽団の理事会メンバーがレクター家に招待されている。

レクターは毎年こうやって彼らを招待し、自らが腕を振るった料理でもてなしていた。

食事の席で、例のフルート奏者が行方不明になったと話題にのぼる。

またレクターの料理に舌鼓を打ちながら一人の女性が「このオードブルは何?」とレクターに聞く。

レクターは「知ったら食べられなくなるよ」と冗談めかして答えた。

食事会が終わった後の深夜になって、レクター宅に若きFBI捜査官ウィル・グレアム(エドワード・ノートン)が訪ねてくる。

グレアムはかねてより連続殺人事件を追っており、犯罪精神医学の見地からレクターに協力を仰ぎ、犯人像を分析していた。

グレアム自身の想像力豊かな分析力は、レクターも高く評価していた。

グレアムが担当している連続殺人事件の犯人像として、二人は「解剖学の知識がある落ちこぼれ医者、もしくは医学生」という結論を下していた。

この連続殺人事件では、被害者の遺体の一部がいつも無くなっており、それを「犯行の記念として保存しているのだろう」と考えていた。

だが、そこにグレアムが新たな発想を持ち込んだ。

グレアムの義理の父が鶏を捌く際に、「背中の両側の肉が一番おいしい」と言っていたのを聞いて、「保存のためではなく、食べるために犯人が遺体の一部を切り取っているのではないか」と。

その推論をレクターと検証するため、グレアムは今夜やってきたのだ。

グレアムの話を聞いたレクターはその推論の鋭さを称賛するが、グレアムには懸念があった。

優秀な精神分析医であるレクターが、このことをなぜ見落としたのか?

帰る時間になり、レクターがグレアムのコートを取りに行っている間に、グレアムはレクターの料理の本をたまたま目にする。

「リ・ド・ヴォー(仔牛の胸腺の料理)」のレシピに印が付けられているのを見て、グレアムは犯人がレクターだと直感する。

「レクター博士・・・!」

銃を取り出し振り返ったその瞬間、レクターがグレアムに突進、胸を刃物で刺した。

倒れかけながらもグレアムは飾ってあった矢をレクターの腹に刺しかえす。

ふたたび襲い掛かろうとするレクターを、グレアムは銃で撃ち、両者はともに重傷を負って昏倒する・・・。


アンソニー・ホプキンスが前2作に続き、レクター博士役を演じた「ハンニバル」シリーズの3作目となるサイコ・スリラー!『レッド・ドラゴン』

トマス・ハリスの小説『レッド・ドラゴン』が原作で、二度目の映画化(一回目は1986年の『刑事グラハム/凍り付いた欲望』)。

アンソニー・ホプキンスがレクター博士を演じる『羊たちの沈黙』シリーズとしては三作目だが、作品内時系列では『羊たちの沈黙』以前のストーリーである。

FBIアカデミー教官のウィル・グレアムが、担当する事件を解決するため、かつて自分が逮捕したことのある「人食い」ハンニバル博士が収監されている療養施設へと赴く。

本作品冒頭のレクターとグレアムの死闘は、最初の二人の出会いの顛末だ。

物語内の主犯はあくまでレイフ・ファインズ演じるダラハイドだが、アンソニー・ホプキンスの存在感は大きい。


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