『ランボー 怒りの脱出』
1985年アメリカ
原題:Rambo: First Blood Part II
監督:ジョージ・P・コスマトス
脚本:シルヴェスター・スタローン
ジェームズ・キャメロン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:シルヴェスター・スタローン
リチャード・クレンナ
チャールズ・ネイピア
スティーヴン・バーコフ
ジュリア・ニクソン
マーティン・コーヴ
『ランボー 怒りの脱出』イントロダクション
刑務所に収監されたジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)は、とある採掘場で労役に服していた。
そこに、元上官のサミュエル・トラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)が訪ねてくる。
トラウトマン大佐は、ランボーにある特殊任務を引き受けるよう、説得に現れたのだった。
この任務を遂行した暁には、特別に恩赦がでる、と。
ランボーは悩んだ末に、この任務を引き受けることにする。
任務の内容は、かつてベトナム戦争中、ランボーがいちど捕まり、そして脱出したことのあるベトナムの捕虜収容所付近に潜入し、戦後十数年が経過した今でもなお捕らわれている戦争捕虜がいることを写真に撮影して帰ることであった。
捕虜がいたとしても救出はせず、ただ写真だけをとって帰るという任務は、ランボーにとっては不満であった。
不承不承任務を承諾したランボーは、作戦指揮を執るCIA所属のマードック司令官(チャールズ・ネイピア)に、くれぐれも敵と戦ってはいけないと念を押される。
ランボーの任務のために、軍は最新鋭の機器を取り揃えていた。
だがランボーは、自分の頭脳と肉体こそが一番重要だと考えていた。
そんなランボーにマードック司令官は不安を抱くが、トラウトマン大佐は、この任務にはランボー以外に適任者はいないと断言する。
ランボーは飛行機に乗り込む間際、トラウトマン大佐にマードック司令官を信用できないと伝える。
ランボーが乗った飛行機が飛び立つ。
マードック司令官はトラウトマン大佐に、今回の任務で捕虜の発見ができるとは思っていないと話す。
マードック司令官としては、戦争の尻拭い役として、捕虜の捜索をしているパフォーマンスを国や国民に見せていればそれで十分だったのだ。
ランボーが飛行機から降下しようとした時、アクシデントが起きる。
金具が引っ掛かって取れなくなったのだ。
ランボーは自らベルトを切り離して落下する。
報告を聞いたマードック司令官は、ランボーが死んだものと決めつけたが、トラウトマン大佐はランボーが生きていると信じており、作戦通り36時間後に救出に向かうとマードック司令官に言い放つ。
はたしてランボーは無事だった。
コンパスを頼りに森のなかを進むランボーの前に、不審な人影が現れる・・・。
ベトナムに消えた米兵2500名を探せ!再び悪夢の戦場に降り立つランボーはしかし軍の裏切りで孤立無援に・・・!『ランボー 怒りの脱出』
前作『ランボー』から三年後に公開されたシリーズ第2弾。
今回は、ベトナム帰還兵によるトラウマと市民からの迫害をえがいた前作とはうって変わり、戦争アクションとしてつくられた。
ランボーのキャラクターを前面に打ち出して、大ヒットした。
レーガン政権(当時)真っただ中の米ソ冷戦時代。
収監されていたランボーが恩赦と引き換えに新たなるミッションを託される。
それは、ベトナム戦争が終わってもなお、捕虜として捕らわれている戦友たちの存在を明らかにすること。
仲間を救うため、再びベトナムへと潜入したランボーだが、そこにはなんと、壮大な陰謀が潜んでいたのだ。
ランボーは、隠された真相を暴き、怒りの鉄槌を下す。
みどころは、スタローン史上いちばんともいえる肉体美。
そのかっこよいビジュアルは、時代のカルチャーに影響を与えるほど強烈な印象を残した。
脚本で参加したジェームズ・キャメロンのミリタリー・マニアとしての銃火器の知識も少なからず貢献している。
鍛え上げた肉体を駆使し、銃火器を構える見栄えのするアクション。
80年代後半にはこういったランボーの影響で、上半身裸に片手で銃器を構えるスタイルのB級コマンドアクションが大量生産された。
公開当時アメリカでは全米2位の興行収入を上げる大ヒット作となったが、同時に、くだらない映画に与えられる「ゴールデンラズベリー賞」でも最低作品賞、最低主演男優賞、最低脚本賞、最低主題歌賞の4部門を受賞している。
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