『パニック・ルーム』
2002年アメリカ
原題:Panic Room
監督:デビッド・フィンチャー
脚本:デビッド・コープ
音楽:ハワード・ショワ
出演:ジョディ・フォスター
クリステン・スチュワート
フォレスト・ウィテカー
ドワイト・ヨアカム
ジャレッド・レト
パトリック・ボーショー
『パニック・ルーム』イントロダクション
メグ・アルトマン(ジョディ・フォスター)は、有名製薬会社勤務で資産家の夫スティーブン(パトリック・ボーショー)が若い女と浮気したため離婚し、娘のサラ(クリスティン・スチュワート)と家を出た。
そのため新しい部屋が必要になり、離婚のあてつけのためにニューヨークにある4階建ての豪邸を慰謝料代わりにスティーブンに買わせた。
その家は庭付きで、マンハッタンの中央に位置する家にしては珍しくエレベーターも設置してあり、各フロアには要所要所に監視カメラもついた、母子二人で暮らすにはとにかく広すぎる豪華な家だった。
前の住人は老資産家パールスティンといったが、彼の死のために家は売りに出されたのだった。
寝室は4階、3階にはゲストルームのほかにメインルームがあり、そこには隠し部屋があった。
不動産屋(イアン・ブキャナン)ははじめなにもそのことに触れなかったが、壁の厚みが違うことの気が付いたメグが不審に思い、そのことを指摘すると、不動産屋はそこには「パニック・ルーム」(緊急避難部屋)がある、と説明を始める。
その部屋は、災害や強盗対策として一時的に避難できる小部屋であり、壁はコンクリートで覆われ、電話は屋敷の通常回線とは別になっており、換気ダクトも設置してあり、電動の開閉扉はバッテリー式で停電時にも作動するようになっていた。
またパニック・ルームのなかには監視カメラのモニターもある。
この豪邸を購入したその日に、メグとサラは早々に引っ越してきた。
メグは、サラに新しい生活を二人で始めようと話し合った。
メグは、コロンビア大学の仕事に戻るつもりだった。
宅配ピザで夕食を済ませ、パニック・ルームの設定に悪戦苦闘するメグは、監視カメラがオンになったところでその日は作業を切り上げ、電話配線などは後日に回すことにして、軽くワインを飲んだ後、ベッドに入った。
外は雨が降り出していた。
夜が更けたころ、不審な男たちがこの家にやってくる。
男たちは最初鍵を使って玄関を開けようとするが、鍵が合わず、男たちのうち一人が非常階段から天窓をつたい、通風孔をこじ開けて侵入する。
男たちの数は3人。
リーダー格のジュニア(ジャレッド・レト)、黒人のバーナム(フォレスト・ウィテカー)、目だし帽をかぶったラウール(ドワイト・ヨアカム)。
ジュニアはこの家に住んでいたパールスティンの甥で、財産の一部がパニックルームの中に隠されていると知り、盗みに入ったのだった。
まだ空家だと思っていた3人は、しかしサラたちの存在に気が付くと、計画は失敗だ、いや、継続だ、と揉めはじめた・・・。
主演ジョディ・フォスター×監督デビッド・フィンチャー!侵入不可能の避難部屋を舞台に強盗団と母娘が対決する密室サスペンス!『パニック・ルーム』
侵入不可能な避難用小部屋をめぐり、凶暴な強盗団に挑む母と娘の奮闘をスリリングに描く密室サスペンス。
監督は『セブン』(1995年)や『ファイト・クラブ』(1999年)のデビッド・フィンチャー。
この作品でも『セブン』よろしく降りしきる雨が不穏な空気を増長させる。
パニック・ルームに逃げ込んだ母娘と足並みがそろわない強盗団の対決構図から、娘の糖尿病の発作を機に、母のサラはパニック・ルームから出ざるを得なくなり、物語は屋敷全体に舞台を広げる。
そこに元夫や警察が現れたりして、緊迫感となかなか先の読めない展開を演出する手腕は、さすがフィンチャー。
強盗団3人ののキャラクター構成もうまい。
放っておいても物語が勝手に進む感じだ。
クローズド・キャプションで少ない登場人物、これで2時間しっかり引き込まれる見事なサスペンス映画。
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