映画評『北北西に進路を取れ』巨匠アルフレッド・ヒッチコックの代表作。国際的陰謀に巻き込まれた男をスピーディーな展開と絶妙のユーモアで描くサスペンス映画の決定版!

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『北北西に進路を取れ』
1959年アメリカ
原題:North by Northwest
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:アーネスト・レーマン
音楽:バーナード・ハーマン
出演:ケーリー・グラント
   エヴァ・マリー・セイント
   ジェームズ・メイソン
   ジェシー・ロイス・ランディス
   レオ・G・ビンズ
   ジョセフィン・ハッチンソン
   フィリップ・オバー
   マーティン・ランドー
   アダム・ウィリアムズ
   ロバート・エレンシュタイン

『北北西に進路を取れ』イントロダクション

広告会社で重役を務めるロジャー・ソーンヒル(ケーリー・グラント)。

その日もてきぱきと仕事をこなし、つぎからつぎに秘書に指示を出す。

しかしとあるホテルのロビーでの会合の最中、突然彼は二人の男に拉致されてしまった。

ソーンヒルが連れていかれた先の屋敷では、タウンゼント(フィリップ・オバー)という男がいて、ソーンヒルをキャプランというスパイだと言って決めつけ、「どこまで情報をつかんだ」と詰問した。

人違いだとソーンヒルが訴えても、タウンゼントは聞く耳を持たない。

あくまでソーンヒルが突っぱねると、タウンゼントの手下たちがソーンヒルに強引に酒を飲ませて車に乗せ、がけから転落させ殺そうとする。

すんでのところで転落を免れることに成功するソーンヒル。

だが、パトロール中の警官に酒酔い運転で逮捕されてしまう。

罰金を払って釈放されたソーンヒルは、自分が拉致されたあのホテルに戻る。

そしてフロントでキャプランという男の正体を確かめようとする。

だが、キャプランが宿泊していた形跡はあっても、その当人を見たものは誰もいなかった。

ソーンヒルは、タウンゼントが国連で演説する予定だと聞いたことを思い出すと、国連本部へ向かった。

ところが、国連のロビーで出会ったタウンゼントは、ソーンヒルを拉致したあの男とは全くの別人だった。

どうやらこちらのほうが本物のタウンゼントのようだった。

ちぐはぐな会話をするソーンヒルとタウンゼント。

突然、タウンゼントの背中に投げナイフが突き刺さる。

ソーンヒルを拉致した男の手下が投げたものだったが、現場はソーンヒルを犯人とみなしてしまい、居合わせた報道カメラマンに写真まで撮られ、ソーンヒルは殺人容疑者として大々的に報道されてしまう・・・。

巨匠アルフレッド・ヒッチコックの代表作。国際的陰謀に巻き込まれた男をスピーディーな展開と絶妙のユーモアで描くサスペンス映画の決定版!『北北西に進路を取れ』

ヒッチコックの作品のなかでも、指折りの傑作として名高い作品。

ヒッチコックがイギリス時代に撮った『三十九夜』をグレードアップし、そのスピーディな展開と絶妙のユーモアでサスペンス映画の決定版ともなっている。

若々しいケーリー・グラントが画面せましと走り回り、ヒッチコックお得意のカメラワークとあいまって効果抜群のアクションシーンも。

広い高原でタンクローリーに飛行機が激突するシーンや、ラストのラシュモア山でのアクションシーンが有名だ。

ラシュモア山とは、山の絶壁にワシントンやルーズベルト、リンカーンといった著名な大統領四名の巨大な顔が刻まれたあの山、といえばお分かりいただけるだろうか。

またヒッチコック映画では、ヒッチコック自身のカメオ出演が定番だが、この作品ではどこに出演しているか比較的分かりやすい。

冒頭2分くらいで、路面電車に乗りそこなう小太りの紳士がそうだ。

主人公はスパイではないが、巻き込まれ型のスパイアクションであり、またヒロインとの恋愛もあり、つぎつぎに来る見せ場と、ヒッチコックの代表作の名にふさわしい。

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