映画評『ミッドウェイ』アメリカにとって太平洋戦争のターニングポイントになる戦いに参戦した勇敢な男たちの物語を豪華出演陣でドラマチックに描く戦記映画

第2次大戦のアメリカ爆撃機 映画評
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『ミッドウェイ』
1976年アメリカ
原題:Midway
監督:ジャック・スマイト
脚本:ドナルド・S・サンフォート
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:チャールトン・ヘストン
   ヘンリー・フォンダ
   グレン・フォード
   三船敏郎
   ロバート・ウェッバー
   ハル・ホルブルック
   エドワード・アルバート
   ロバート・ミッチャム
   ジェームズ・コバーン
   クリフ・ロバートソン
   ロバート・ワグナー
   エド・ネルソン
   クリストファー・ジョージ
   ケビン・ドブソン
   ダブニー・コールマン
   トム・セレック
   モンテ・マーカム
   ビフ・マクガイア
   グレン・コーベット
   グレゴリー・ウォルコット
   エリック・エストラーダ

『ミッドウェイ』イントロダクション

1942年4月18日。

太平洋戦争が開戦してもうすぐ5カ月になろうとしている。

アメリカの空母ホーネットからB-25が発艦、日本に襲来し、東京をはじめとする主要都市が被害を受けた。

本土が攻撃される。

それは序盤の連戦連勝中の日本にとっては、大きな衝撃であった。

アメリカ太平洋艦隊総司令部。

マシュー・ガース大佐(チャールトン・ヘストン)は息子のトム・ガース少尉(エドワード・アルバート)が自分と同じ軍に召集されたことを知り、驚きつつも喜びをもって迎える。

トムは父親に軍に入ったこと以外に、もう一つ打ち明け、相談したいことがあった。

トムには結婚を前提に交際している女性がいるが、それが留学中の日本人だったのだ。

戦争が始まり、彼女は何もしていないのにホノルルで当局に捕まってしまったという。

ガース大佐はできるだけのことはすると約束し、その場は二人は別れた。

広島湾。

日本の主力艦艇が集う中、主力戦艦「大和」にて、山本五十六(三船敏郎)は主だった将校を集め、新たな作戦を発案する。

それは、真珠湾攻撃で撃ち漏らした敵空母を沈め、それにあわせてミッドウェー諸島を占領し、ハワイ攻略に結び付けるものだった。

ただちに赤城、加賀、蒼龍、飛龍の4空母からなる機動艦隊と、戦艦を筆頭とする主力部隊を編成し、日本艦隊はミッドウェーに進撃した。

そのころ、アメリカは日本側の暗号を解読することに成功、おとりの電文を使ってそれを確証にかえる。

しかし日本は、暗号が解読されたなどとは夢にも思わず、作戦の主だったところはアメリカに事前察知されてしまっていた・・・。

アメリカにとって太平洋戦争のターニングポイントになる戦いに参戦した勇敢な男たちの物語を豪華出演陣でドラマチックに描く戦記映画『ミッドウェイ』

アメリカ建国200周年を記念して製作され、チャールトン・ヘストンやヘンリーフォンダなど、名だたる豪華ハリウッドスターが多数出演、日本からも三船敏郎が出演している。

空戦や海戦など、多くの戦闘シーンは戦時中のニュースフィルムと過去に製作された戦争映画からの流用で構成されているのだが、これが兵器考証的にはあだとなる。

「大和」として登場する戦艦が長門だったり、日本の航空戦闘機がシルエットが似ているという理由から、実はアメリカの戦闘機だったり、けっこうガバガバなのだ。

なのでミリタリー・マニアからすればこの作品は喜んで視聴できる作品ではない。

(ツッコミの練習にはもってこいかもしれないが・・・)

物語としては、タイトル通りミッドウェイ開戦のあらましが描かれているほか、サイド・ストーリーとして、ガース大佐とその息子トムの親子関係、それにからんで当時アメリカ在住の日本人がどういう立場だったがが少なからずも描かれている。

前述の兵器考証がもっとしっかりしていたら、戦争映画史のなかでもっと評価される良作となりえたかもしれないのに、残念だ。


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