映画評『マチルダ』ペテン師夫婦から生まれた大天才少女が、超頭脳と不思議パワーで悪い大人にお仕置きよ!奇想天外ファンタスティック・コメディー!

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『マチルダ』
1996年アメリカ
原題:Matilda
監督:ダニー・デヴィート
脚本:ニコラス・カザン
   ロビン・スウィコード
原作:ロアルド・ダール『マチルダは小さな大天才』
音楽:デヴィッド・ニューマン
出演:マーラ・ウィルソン
   ダニー・デヴィート
   リー・パールマン
   ブライアン・レヴィンソン
   エンベス・デイヴィッツ
   パム・フェリス
   

『マチルダ』イントロダクション

新しい生命の誕生。

しかしその未来は、すべて同じではありません。

将来お花を売る人、パンを焼く人、お人形を作る人もいれば、サラダしか作れない人もいるでしょう。

そう、人はそれぞれ、みんな個性的なのです。

でも良い個性もあれば、悪い個性もある。

世の親のほとんどは自分の子が世界で一番かわいいと信じています。

ところが中には、愛情に乏しい親もいます。

ハリーとジニア・ワームウッド夫妻は高級住宅地にある立派なうちに住んでいました。

しかし人柄は、お世辞にも立派とは言えません。

夫婦は低俗な暮らしに首までどっぷりつかっており、自分たちに娘ができたという認識すらありませんでした。

もし、もう少し娘に注意を向けていたなら、この子が並みの子ではないことに気付いたでしょう。

そうそう、娘の名はマチルダです。

マチルダは2歳になるころには、もういっぱしの大人にも負けないことがやれました。

もちろん自分のことはすべて自分でやれたのです。

成長するにつれ、そのセンスにはますます磨きがかかってきました。

毎朝兄のマイケルは学校に行きます。

父は中古車を売りに出かけます。

しかも法外な値段で。

そして母親はビンゴゲームに。

マチルダは一人ぽっち。

でも一人も悪くありません。

4歳になるころには、マチルダは家じゅうの本は辞書に至るまですべて読みつくしていました。

ある夜、マチルダは思い切って、父親に前から欲しくてたまらなかったものをおねだりしました。

本です。

しかし家族のみんなはテレビに夢中。

マチルダは、自分だけが家族から浮き上がっており、欲しいものがあっても親は当てにはできず、自分で調達するしかないことを知りました。

次の日、両親が出かけてしまうと、マチルダは本を探し始めました。

そして公立図書館を見つけたのです・・・。

ペテン師夫婦から生まれた大天才少女が、超頭脳と不思議パワーで悪い大人にお仕置きよ!奇想天外ファンタスティック・コメディー!『マチルダ』

原作は『チャーリーとチョコレート工場』のロアルド・ダール。

大天才に生まれた少女が、しかし金儲けにしか頭にない悪徳中古販売業者のワームウッド夫妻には親としてまったくかまってもらえず、逆に邪魔者扱い。

だがマチルダが6歳半のころ、ようやく学校に通うことができるようになるが、その学校の校長もマチルダの親に負けず劣らずの暴君ぶり。

そんな大人たちを、マチルダが超頭脳と超能力でお仕置きする、奇想天外なファンタスティック・コメディー。

無知で傲慢、愚かな大人たちがこれでもかと悪意を持って描かれる様は、イギリスの児童文学作家ロアルド・ダールの魅力の一つだ。

じっさい自分の親や学校の先生がこんなだったら、警察沙汰もいいとこである。

しかしその極端な悪キャラを少女である主人公マチルダが退治することで、並々ならぬカタストロフを得られるのであるが。

しかしロアルド・ダールの、そういった「悪いキャラクター」に対する観察眼は鋭く、その描写はじつに生き生きとしている。

おそらく主人公のような「良い子」よりも、こういった「悪いキャラクター」を描くのが、ロアルド・ダールは実は大好きなのではないだろうか。

ロアルド・ダールには脚本家としての顔もあり、あの映画『007は二度死ぬ』(1967年)の脚本も手がけている。

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