映画評『ダーティハリー2』前作を超える興行収入の刑事アクション映画!

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『ダーティハリー2』
1973年アメリカ
原題:Magnum Force
監督:テッド・ポスト
脚本:ジョン・ミリアス
   マイケル・チミノ
音楽:ラロ・シフリン
主演:クリント・イーストウッド

『ダーティハリー2』イントロダクション

サンフランシスコの法廷。

労働組合幹部でギャングのボスでもあるリッカ(リチャード・デヴォン)は証拠不十分で無罪となった。

起訴内容は組合員スカルザとその家族の殺害への関与。

裁判所の外では講義の民衆が詰めかけ、激しい抗議行動がおこる。

そのリッカの乗った車が、白昼、公道で、白バイに止められ、リッカとその部下は白バイ警官に殺される。

白バイ警官はその場を去り、犯人はわからずじまいとなった。

殺人課から外されていたアウトローの刑事ハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)は、「銃を抜いたことはない」とそのことを誇りにするブリッグス警部補(ハル・ホルブルック)から疎まれ、現場から追いやられる。

空港で昔馴染みのハンバーガー屋で食事をするハリーと相棒のアーリー・スミス(フェルトン・ペリー)だったが、偶然ハイジャック事件に遭遇する。

国外便のパイロットになりすましたハリーは、飛行機に乗り込み、犯人の一人を射殺。

ハイジャック事件を剛腕で解決した。

そのあとも、法の網の目をかいくぐるマフィアやギャングの大物たちが私的制裁を受け殺される事件が続く。

サンフランシスコ市警は仕方なくハリーを殺人課に戻し、一連の事件の捜査班に加える。

事の真相はマフィア同士の抗争ではないかとにらむ警察は、ガズマン(クリフォード・A・ペロー)やパランシオ(トニー・ジョージオ)に監視を付けるが、現場の状況からハリーは腕のいい射撃手・・・警察内部に犯人がいると推理していた・・・。

前作を超える興行収入の刑事アクション映画!『ダーティハリー2』(ややネタバレ有)

大ヒット作の前作『ダーティハリー』の興行収入約3千6百万ドルにたいし、今回の『ダーティハリー2』はなんと5億6千万ドルと、さらなる興行成績を上げた。

今回のハリーも愛用の44マグナム片手に、悪党どもを蹴散らしていく。

のみならず、今回の敵は警察内部にいた。

原題の“Magnum Force”は、44マグナムが武器のハリー刑事のことを指すのかと思いきや、実は同じくマグナム弾を使う軍隊(Force)のことを暗示している。

法で裁き切れない悪党どもを、殺してまわる組織が警察内部にいるのだ。

それをハリーは独自の嗅覚で嗅ぎ取る。

それは白バイ警官の4人組で、銃の腕前ならハリーをもしのぐという強敵だ。

ちなみにハリーは毎年市警察の射撃大会で優勝を収めていた、という設定も今回明かされる。

前作では凶悪犯に対して、ハリーが脱法ギリギリの汚いやり方で攻める立場だったが、今回のハリーが追い詰めるのは、法の一線を完全に超え、私刑に走るものたちだ。

これで少々ハリーのダーティさが影を潜めたように思える。

だが前作のスリルとサスペンスはそのままに、激闘するハリーの姿は健在だ。

監督は1968年にイーストウッド主演の西部劇『奴らを高く吊るせ!』を撮ったテッド・ポスト。

脚本には1974年に同じくイーストウッド主演の『サンダーボルト』で監督デビューを果たすマイケル・チミノの名がある。

マイケル・チミノはのちに『ディア・ハンター』(1978年)でアカデミー賞監督賞を受賞する。

音楽は前作に引き続きラロ・シフリン。

電子ピアノのフレーズが要所要所で何とも言えぬもの悲しさを演出する。

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