『U.M.A レイク・プラシッド』
1999年アメリカ
原題:Lake Placid
監督:スティーヴ・マイナー
脚本:デビッド・E・ケリー
主演:ブリジット・フォンダ
『U.M.A レイク・プラシッド』イントロダクション
メイン州のとある湖、レイク・プラシッド(プラシッド湖)。
湖の生態調査のために潜ったダイバーが、謎の生物に襲われ、下半身を食いちぎられるという事件が発生した。
ダイバーの遺体には謎の爬虫類の歯が付着していた。
ニューヨークの自然史博物館に所属する女性古生物学者ケリー(ブリジット・フォンダ)は、この謎の生物の正体を探るべくレイク・プラシッドを訪れる。
事件の調査を進める保安官のハンク(ブレンダン・グリーソン)や、狩猟監視官のジャック(ビル・プルマン)とともに湖の調査を開始するケリー。
そこにヘリコプターで唐突に表れた大富豪にしてワニ好きのヘクター(オリヴァー・プラット)も参加。
ボートに乗り込んで湖面へ出たケリーたちだったが、そこで異常発達した巨大生物と遭遇する。
それは体長10メートルにも及ぶ巨大ワニだった。
ケリーたちの巨大ワニ捕獲作戦が始まる・・・。
『13日の金曜日』シリーズの監督が手がけるアニマルパニック映画
監督のスティーヴ・マイナーといえば、『13日の金曜日』PART1でプロデュース、PART2・PART3で監督を務めた。
まあ、その手のホラー映画だけではなく、『恋人はパパ/ひと夏の恋』(1994年)のようなコメディ映画も手掛けており、なんでもそつなくこなす印象の監督だ。
『ロード・オブ・ザ・リング』でホビットのフロドを演じたイライジャ・ウッドの出世作『フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白 』(1992年)もこのスティーヴ・マイナーの監督だ。
だからといえばだからなのだろうけど、この『U.M.A レイク・プラシッド』は「予算なり」の映画だ。
とくにひどいところも無ければ、突出して誉めるべきところもない。
たまに遭遇するB級映画になっている。
主演のブリジット・フォンダとか、微妙にいいところを連れてきてはいるんだけどなあ。
ロケーションもほとんどが舞台である湖でとくに広がりはない。
脚本もたまに面白くなるが、やはりそつなく、だが目立つところもなく、という感じだ。
脚本担当のデヴィッド・E・ケリーはテレビドラマシリーズ『アリー・my・ラブ』や『ザ・プラクティス』でも数話脚本を担当していたり、どちらかといえば法廷ものが得意な作家のようだ。
『U.M.A レイク・プラシッド』はカウチポテトで気楽にみるのが吉
『U.M.A レイク・プラシッド』は映画だが、興行収益はとんとん、少し儲かった、くらいのようで、テレビシリーズで2、3、と続編が製作されている。
確かに、オーソドックスなホラー演出はある意味、期待を裏切らないし、全長10メートルというワニの設定も、微妙にリアル感がある。
(ギネスブックには、世界最大のワニとして全長7.1メートルの記録がある)
調べるとプラシッドと名の付いた湖はアメリカのあちこちにあるそうだ。
身近に起こりそうなドキドキ感と、お手軽なホラーとして楽しめるところがこの作品の誉めどころである。
重くなりすぎない軽妙な脚本も、そういう意味ではいい落としどころだ。
おかげでホラー作品というより、キャラクターたちのやり取りが楽しくて、パニック・コメディといったほうが近い。
そんな作品なので、気構えて見るのではなく、家族や友人と
「来るぞ来るぞ・・・来た~ッ!」
とかワイワイやると楽しく鑑賞できるだろう。
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