映画評『ラ・ラ・ランド』ロサンゼルスを舞台に、夢を追う男女の出会いと恋を華麗な音楽とダンスで描き、アカデミー賞6部門を受賞したミュージカル

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『ラ・ラ・ランド』
2016年アメリカ
原題:La La Land
監督:デミアン・チャゼル
脚本:デミアン・チャゼル
音楽:ジャスティン・ハーウィッツ
出演:ライアン・ゴズリング
   エマ・ストーン
   ジョン・レジェンド
   ローズマリー・デウィット
   キャリー・ヘルナンデス
   ジェシカ・ローテ
   ソノヤ・ミズノ
   J・K・シモンズ
   フィン・ウィットロック
   トム・エヴェレット・スコット
   ミーガン・フェイ

『ラ・ラ・ランド』イントロダクション

朝のロサンゼルス。

高速道路はいつもこの時間帯、大渋滞。

めいめいの自動車はクラクションを鳴らし、ドライバーのいら立ちを表現している。

その渋滞に巻き込まれていたミア(エマ・ストーン)は女優の卵。

車の中でセリフをおぼえようとして車列が動いているのに気が付かず、後続車を運転していたセブ(ライアン・ゴズリング)にクラクションで煽られる。

ミアはハリウッドにあるワーナー・ブラザーズの撮影所でカフェのアルバイトをしており、時間を見繕っては、さまざまなオーディションを受けていた。

だが結果はいつも散々で、役をもらえたことはない。

いっぽうのセブはジャズ・ピアニストで、バーで演奏しているが、曲目でオーナーといつも折り合わない。

セブの夢は古き良き時代のジャズを、ちゃんと評価できるお客さんに聴かせることのできる自分の店を持つことだった。

ある日またもやオーディションに落ちたミアは、ルームメイトのトレイシー(キャリー・ヘルナンデス)、アレクシス(ジェシカ・ローテ)、ケイトリン(ソノヤ・ミズノ)に誘われ、クリスマス・パーティに参加する。

業界人も多数参加するというパーティで顔を売るための出席だったが、誰にも取り合ってもらえず、あげくの果てに帰ろうとしたら自動車をレッカー移動されてしまっていた。

落ち込んだミアはとぼとぼと歩いて帰途に着く。

と、途中で通りかかったバーからピアノの演奏が聞こえてきた。

そのメロディーに引かれるように店に入るミア。

演奏していたのは、あの高速道路でミアを後ろから煽ったセブだったが、ミアは曲をたいそう気に入り、セブに声をかけようとする。

だがセブは、店のオーナー(J・K・シモンズ)から契約通りの曲を弾かなかったことで解雇されてしまい、ミアにも邪険な態度をとって店から去る。

このようにミアとセブの出会いはロマンチックでもなんでもなく、恋の予感すらさせないものだった・・・。

ロサンゼルスを舞台に、夢を追う男女の出会いと恋を華麗な音楽とダンスで描き、アカデミー賞6部門を受賞したミュージカル『ラ・ラ・ランド』

夢をかなえたい人々が集う街、ロサンゼルス。

映画スタジオのカフェで働きながら女優を目指すミアは、ある日、バーでピアノを弾くセブと出会う。

彼はいつか自分の夢を持つことを夢見ていた。

恋に落ちた二人は互いの夢を応援しあう・・・。

エマ・ストーン、ライアン・ゴズリングの共演で、あの怪作『セッション』の監督デミアン・チャゼルが往年の名作へのオマージュをちりばめながら華麗な音楽とダンスで男女の夢と恋を描き、アカデミー賞6部門に輝いたミュージカル。

ジャスティン・ハーウィッツ作曲のさまざまな楽曲が作品を彩るが、特にエマとセブのテーマのピアノ独奏が切ないメロディで心に沁みる。

『セッション』では音楽をテーマに破壊的なまでの怒りを描いたデミアン・チャゼル監督だが、この『ラ・ラ・ランド』では、人生の美しさ、はかなさを見事に詰め込んだ恋愛映画。

マイナーになろうとしていたミュージカル映画を復権させた、21世紀の新たなるスタンダードだ。

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