映画評『パリの恋人』パリを舞台に新人モデルとカメラマンの恋を華やかな歌とダンスで描く名作ミュージカル!

映画館 映画評
スポンサードリンク

『パリの恋人』
1957年アメリカ
原題:Funny Face
監督:スタンリー・ドーネン
脚本:レナード・ガーシェ
音楽:ジョージ・ガーシュウィン
   アイラ・ガーシュウィン
   ロジャー・イーデンス
   レオナード・ガーシュ
出演:オードリー・ヘプバーン
   フレッド・アステア
   ケイ・トンプスン
   ミシェール・オークレール
   ロバート・フレミング

『パリの恋人』イントロダクション

有名ファッション誌『クオリティ』の編集長マギー・プレスコット(ケイ・トンプソン)は、編集スタッフを一堂に集めてわめきたてていた。

紙面を飾る素晴らしいファッション企画を流行を探していたのだ。

「アメリカ中の女性を失望させる気? 着る服に迷ってる読者がすっ裸で待ってるのよ」

そして次の流行としてピンク色に目をつける。

「夏服はピンクよ!」

急いで服だけではなく靴も、バックも、帽子も、ピンク色のものを用意させる。

つぎはモデルを使っての写真撮影だ。

写真家のディック・エイブリー(フレッド・アステア)はモデルにいまいちぴんと来ない。

「知的な感じが足りないなあ」

マギーはそれを聞いてロケーションを本屋にしてはどうかと提案、さっそくディックはスタッフを率いてグリニッジビレッジの古本屋に押し掛ける。

勝手に店を引っ掻き回されて困ったのは、店番のジョー・ストックトン(オードリー・ヘプバーン)だ。

「自己顕示欲に満ちた風俗雑誌を店主は認めてないの」

と抗議するジョーにかまわず撮影を始めるディックたち。

せっかくジャンルごとに並べた本もバラバラに棚から掻き出され、ついにはジョー自身も撮影のあいだ店から放り出されてしまった。

さてクオリティ詩のトップモデルを決めかねていたマギーとディックだったが、ディックにはひとり気にかかったキュートで知的な娘がいた。

ジョーだ。

賛同したマギーは本を注文し、ジョーをクオリティ誌の編集ビルまで呼び寄せる・・・。

パリを舞台に新人モデルとカメラマンの恋を華やかな歌とダンスで描く名作ミュージカル!『パリの恋人』

オードリー・ヘプバーンとフレッドアステアの共演、監督はスタンリー・ドーネンで、パリを舞台に新人モデルとカメラマンの華やかな恋を歌とダンスで描く名作ミュージカル。

オードリー・ヘプバーンにとっては初のミュージカル映画だが、初々しさを残しつつも堂々とした歌とダンスを披露してくれる、ヘプバーンの魅力全開の映画だ。

そこに存在しているだけでも人を魅了するオードリー・ヘプバーンのかわいらしさは、映画での登場シーン、やぼったい服装をしていても際立っている。

まさに銀幕の妖精と呼ぶにふさわしい。

物語が進むなかで、モデルとしてさまざまな衣装に身を包むオードリーだが、どれもキュート&ビューティ。

逆に似合わない服など彼女にはないのではないかとまで思わせる。

初のミュージカルということで、ヘプバーンは事前に4週間の歌のレッスンを受けた。

つまり本当に映画の中でヘプバーンは歌っているし、踊っている。

ミュージカル慣れした相手役のフレッド・アステアのリードも素晴らしいが、やはり主役はオードリー。

彼女が輝いて見える。

ベースになった物語は、脚本のレナード・ガーシュが友人の写真家リチャード・アヴェドンの半生をもとに書いたもの。

ブロードウェイのために書かれたその台本には最初別の曲が付けられていたが、スタンリー・ドーネンが監督に映画化をすることになった際に、過去にフレッド・アステアが演じた舞台『ファニー・フェイス』で使用された曲がぴったりということになり、タイトルも変更、本作が撮影されることになった。

主題歌の「ファニー・フェイス」をはじめ、どの曲も映画にぴったりで、とても引用されてきたとは思えない。

オードリーのために映画と音楽の神が事前に示し合わせていたようだ。

こちらの作品もどうぞ!
映画評『おしゃれ泥棒』主演オードリー・ヘプバーン、監督ウィリアム・ワイラー、「ローマの休日」の名コンビによる傑作コメディ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました