『フリーソロ』
2018年アメリカ
原題:Free Solo
監督:エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリイ
ジミー・チン
音楽:マルコ・ベルトラミ
撮影:ジミー・チン
クレア・ホプキン
マイキー・シェーファー
出演:アレックス・オノルド
サニ・マクキャンドレス
ジミー・チン
トミー・コールドウェル
『フリーソロ』イントロダクション
ロープや安全装置を使わず、自分の手と足だけで崖を登るスポーツ、フリーソロ・クライミング。
その第一人者がアレックス・オノルドだ。
彼はすでに有名人であり、多くのテレビやラジオのインタビューを受け、本を出版してサイン会を開いている。
多くのインタビュアーが、フリーソロの危険性について尋ねる。
アレックスは1985年生まれ。
内向的な性格で少年のころはブロックやテレビゲームに熱中していたが、ある時ロック・クライミングをはじめ、それにのめり込む。
19歳の時父親が死ぬと、大学を辞めロック・クライミングに集中するようになる。
2016年夏、アレックスはアメリカ・カリフォルニア州のヨセミテ国立公園にそびえる過酷な断崖エル・キャピタンに挑戦するためにトレーニングを始める。
アレックスの友人で、自身も著名なロック・クライマーであるトミー・ゴールドウェルがトレーニングに随伴する。
エル・キャピタンは975メートルの巨大な花崗岩だ。
ふつう、登れるとはとても思えない。
アレックスをはじめ、何世代にもわたりクライマーを魅了してきた。
初登頂は1958年、ウォレン・ハーディングが、16カ月にわたり46日間をかけ、岩にボルトを打ちながら、断続的に登った。
以来、エル・キャピタンはロック・クライミングの聖地になっている。
トミー・ゴールドウェルは20年、登っているが、ロープは必ず使う。
失敗は死を意味するからだ。
だが、アレックス・オノルドは、ロープなしで登るつもりなのだった・・・。
ロープや安全装置を使わず自分の手と足だけで絶壁を登る、フリーソロ・クライミングの第一人者アレックス・オノルドの衝撃のドキュメンタリー!『フリーソロ』
ロープや安全装置を使わず、自分の手と足だけで絶壁を登る、フリーソロ・クライミングの第一人者アレックス・オノルドが、アメリカ・カリフォルニア州のヨセミテ国立公園にそびえる巨岩エル・キャピタン登頂に挑む姿を追った衝撃のドキュメンタリー。
かつて誰もフリーソロでは登ったことのないこの絶壁に、彼はいかにして立ち向かうのか・・・。
圧倒的な大自然と、臨場感あふれる映像で描かれる、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作。
映画冒頭から、まさに絶壁にとりつくアレックス・オノルドの姿が映し出される。
素人にはまず無理だと思われる、ほんのわずか、1センチとか2センチのデコボコに指や足先をかけて登るのである。
アレックスの超人的な感覚と体力が垣間見える。
撮影するカメラマンたちも映画のなかで登場するが、かれらもまたクライマーで構成されている。
カメラマンたちはもちろんロープを付けてだが、アレックスの登攀するコースに沿うようにスタンバイして、断崖絶壁での撮影をこなすのだ。
このまさに体を張った撮る側、撮られる側の命がけの撮影が、フィルムによく出ている。
アレックスの日常生活も紹介される。
彼のやはり他者とは違う徹底的な個人主義は、フリーソロという競技には向いているのだろうが、恋人とのどこか距離感のある関係など、一般人離れしている。
努力はもちろんだが、この人は脳の構造が違う、と思わせる。
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