『フォレスト・ガンプ/一期一会』
1994年アメリカ
原題:Forrest Gump
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:エリック・ロス
原作:ウィンストン・グルーム
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演:トム・ハンクス
サリー・フィールド
ロビン・ライト
ゲイリー・シニーズ
ミケルティ・ウィリアムソン
ハーレイ・ジョエル・オスメント
マイケル・コナー・ハンフリーズ
ハンナ・ホール
『フォレスト・ガンプ/一期一会』イントロダクション
町中、宙を舞う一本の鳥の羽が、バス停のベンチに座る一人の男の足元に舞い降りる。
男の名はフォレスト・ガンプ(トム・ハンクス)。
フォレストはその羽を拾い上げると、スーツケースから取り出した絵本にしおりのように挟み込む。
ベンチで隣に座る女性に、フォレストはおもむろに話しかける。
「お母さんが言ってた。人生はチョコレートの箱のようなものだ、開けるまで何が入っているかわからないって」
興味なさげに新聞を読み続ける女性に、しかし、フォレストは自分の生い立ちを話し始める。
幼少期のフォレスト(マイケル・コナー・ハンフリーズ)は、普通の子供よりも知能指数が低かった。
また、背骨がゆがんでおり、脚装具をつけないとまともに歩くことができない。
フォレストの母親は、そんな彼を、普通の子供と同じように育てたいと考え、校長にかけあい公立小学校へ入学させる。
入学初日のスクールバスで、誰もフォレストに席を譲ろうとしなかったが、ひとり、ジェニー(ハンナ・ホール)という少女だけが、フォレストのために席を空け、それから二人は何をするにも一緒にすごすようになる。
小学校でフォレストはいじめの標的にされていたが、あるとき、自転車で追いまくられる。
無我夢中で逃げるフォレスト。
そのうち彼は脚装具をつけなくても走れるようになり、むしろ自転車では追いつけないほどの俊足の才能を発揮した。
ある日、父親に虐待されているジェニーを見つけたフォレストは、二人で畑のなかを逃げ回る。
ジェニーは神に鳥になりたいと、そしてここから飛んで逃げたいと祈った。
ジェニーの父親は虐待が発覚し、警察に連行され、ジェニーは親戚に引き取られることとなった。
高校生になってもフォレスト(トム・ハンクス)は、いまだいじめの対象だった。
今度は自転車ではなく自動車で追いかけられ、逃げ切るが、そのままアメフトの試合中のコートに侵入、選手たちを抜き去る。
それを見たコーチにスカウトされ、フォレストは1963年、アラバマ大学へ入学、フットボールチームへ入部する。
試合のたびにその俊足で活躍を見せたフォレストは、ついには全米代表選手に選ばれ、ホワイトハウスでケネディ大統領に面会するという栄誉にまで預かった・・・。
知能は少し弱いが純真なハートを持つ男の波乱に満ちた人生を描いた大ヒット・ヒューマン・ドラマ『フォレスト・ガンプ/一期一会』
ひとより知能指数が劣るものの、純真なハートを持ち、周囲の人々の協力を受けて数々の成功をおさめていく男の半生を描いたヒューマン・ドラマ。
1950年代から80年代のさまざまなカルチャーと交えながら、フォレスト・ガンプを歴史の生き証人として参加させていく。
よってその時代についての歴史的動向(ベトナム戦争や、歴代の大統領、アメリカを震撼させた大事件)のみならず、ロックやフォークの当時の若者の音楽などサブ・カルチャーのことを知っていると、この映画はより楽しめる。
もしそういったことに疎くても、主人公の波乱に満ちた半生、しかし、常にまっすぐな生き方と、それについて回る幸運は見てわかるだろう。
母親や戦友、そして愛する女性と真摯に向き合うフォレスト・ガンプの姿は、観ていて心を打たれる。
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