映画評『パパが遺した物語』交通事故で妻を亡くし、自らも後遺症と鬱に悩まされる小説家が、たった一人の娘に遺したものは・・・

カチンコ 映画評
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『パパが遺した物語』
2015年アメリカ・イタリア
原題:Fathers and Daughters
監督:ガブリエル・ムッチーノ
脚本:ブラッド・デッシュ
音楽:パオロ・ブォンヴィーノ
出演:ラッセル・クロウ
   アマンダ・セイフライド
   アーロン・ポール
   ダイアン・クルーガー
   クヮヴェンジャネ・ウォレス
   ブルース・グリーンウッド
   ジャネット・マクティア
   カイリー・ロジャーズ
   ジェーン・フォンダ
   オクタヴィア・スペンサー

『パパが遺した物語』イントロダクション

1989年、小説家のジェイク(ラッセル・クロウ)は妻と娘ケイティ(カイリー・ロジャーズ)の三人で自動車に乗っていた。

ジェイクの浮気を咎める妻との口論となり、気をそらしたことから自動車事故を起こしてしまい、妻は死亡、ジェイク自らも後遺症と鬱に悩まされるようになる。

医者から数カ月の入院を薦められ、まだ7歳のケイティを妻の姉のエリザベス(ダイアン・クルーガー)夫婦に預ける。

7カ月の入院ののち、退院したジェイクはケイティを迎えに行く。

ケイティに情が移っていたエリザベス夫婦はケイティを引き取ることを提案するが、ジェイクにはそのつもりは毛頭なかった。

小説家として、父としての暮らしを再開しようとするジェイクだったがしかし、後遺症は完治していなかった。

ケイティには悟られないようにしていたが、発作が起こると全身が痙攣してしまうのだった。

今回の長期入院でほぼ破産状態になっていたジェイクは、新たに小説の新作を書き出す。

しかしその新作は、メディア各方面から酷評だった。

そうなるとスポンサーもつかない。

エージェントが売り出そうにも難しい状態だった。

あるときエリザベスからのしつこい招待を受け、ジェイクはケイティを連れてエリザベスの誕生パーティに出席する。

その場で、ケイティの夫に本が売れていないことやケイティの今後の生活、そして痙攣の発作のことを心配され、ジェイクは思わず興奮し、彼を突き飛ばしてしまった。

これをきっかけに、エリザベス夫婦はケイティの養育権を申し立て、ジェイクも弁護士を付けることになった。

父親のジェイクがいるのに養育権は奪えない、と弁護士は行ったが、2万ドルを超える費用を要求してくる・・・。


交通事故で妻を亡くし、自らも後遺症と鬱に悩まされる小説家が、たった一人の娘に遺したものは・・・『パパが遺した物語』

ラッセル・クロウが主演、製作総指揮をとり、切なくもあたたかい親子の愛情物語を描いた。

映画はラッセル・クロウ演じる小説家の父親が娘を守るために精一杯過ごした日々と、それから25年後、アマンダ・セイフライド演じる娘のケイティが心の隙間に悩み生きていく過程を描く、二つの物語の筋が交互に絡み合いながら進んでいく。

父親のジェイクは事故のため、後遺症と鬱に悩む。

娘のケイティは幼少期に父親を失い、心の喪失感からセックス依存症となり、人との愛情に距離を置いてしまう。

この父親の過去と娘の現在の話の筋が交互に訪れるため、残念ながらとっ散らかった印象を受けるのがもったいない。

感動させようという意図も見え見えなので、弱冠白けてしまうのも正直なところだ。

『グラディエーター』等歴史アクション巨編で売れたラッセル・クロウも、こういった人情劇ができるのだという発見以外は、とくに注目すべき点は見当たらなかった。


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