映画評『エリザベス』25歳の若さで戴冠した英国女王エリザベス1世の半生を描く歴史映画。アカデミー賞ノミネート7部門、メークアップ賞受賞!

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『エリザベス』
1998年イギリス・アメリカ
原題:Elizabeth
監督:シェカール・カプール
脚本:マイケル・ハースト
音楽:デヴィッド・ハーシュフェルダー
出演:ケイト・ブランシェット
   ジョセフ・ファインズ
   ジェフリー・ラッシュ
   クリストファー・エクルストン
   リチャード・アッテンボロー
   エドワード・ハードウィック
   ファニー・アルダン
   ヴァンサン・カッセル
   ジョン・ギールグッド
   ダニエル・クレイグ
   エミリー・モーティマー
   ケリー・マクドナルド
   キャシー・バーク

『エリザベス』イントロダクション

1554年、イングランド。

カトリックを捨て新教である国教会を打ち立てたヘンリー8世が崩御した。

それを機に国は分裂し旧教と新教が対立する。

熱心な旧教徒の長女メアリーが女王に即位するが、メアリーに世継ぎはなかった。

継承権を握るのはメアリーの異母妹の新教徒エリザベス(ケイト・ブランシェット)。

そのエリザベスは若く美しく希望に満ちあふれており、ロバート・ダドリー(ジョセフ・ファインズ)との恋を謳歌していたが、メアリー女王によりロンドン塔に幽閉されてしまう。

エリザベスはワイアットの乱に加担した罪を問われ、激しい尋問を受けるも、身に覚えはない。

側近のウイリアム卿(リチャード・アッテンボロー)はエリザベスに黙秘を貫くことを進言する。

跡継ぎを身籠っていたと思われていたメアリー女王だったが、子供ではなく、悪性腫瘍が腹部にできていたことがわかり、絶望する。

ヘンリー8世の妾の娘であるエリザベスに王位を継がせることに、教会は反対し、あまつさえエリザベスを殺害する画策までするが、メアリー女王はその許しを頑として与えなかった。

そしてメアリー女王は崩御、エリザベスに王位が継承された。

エリザベス、25歳の時だった。

気持ちの整理がつかないまま戴冠式を迎えたエリザベスだったが、早々に国の危機を思い知らされる。

対外戦争と内乱の繰り返しにより、陸軍は壊滅状態、海軍も1隊を残すのみ、構える砦も攻撃を受けるとすぐに陥落してしまうようなもろさ。

メアリー女王が推し進めていた主教迫害により、国は二分化してしまっている。

国税もからっぽですでにジリ貧状態。

ウィリアム卿はエリザベスに、アンジュー公やスペイン王との政略結婚で国難を乗り切ることを進言するが・・・。


25歳の若さで戴冠した英国女王エリザベス1世の半生を描く歴史映画。アカデミー賞ノミネート7部門、メークアップ賞受賞!『エリザベス』

25歳の若さで戴冠し、イギリスの黄金時代を作り上げた女王エリザベス1世の半生を描いた歴史映画。

歴史との相違点があちこち見られるフィクションではあるものの、豪華な衣装やメイクなどはアカデミー賞受賞にふさわしい絢爛な出来栄えである。

宗教や戦争により国政が不安定な時期にイングランド女王に即位したエリザベスは、フランスやスペインとの政略結婚を勧められるが、これを拒み続け、自ら恋を選び、しかし民のため「国」と結婚すると決意を表明するまで。

最初はまだ少女の弱さを持っていたエリザベスだが、恋人と思っていたロバートにも実は妻がいることを知り、裏切りに報復したり、対外政策で次第に精神が鍛えられていき、後半はそのプライドの高さもあいまって、気丈な女王として成長していく。

歴史ファンとしては、もうすこし史実に忠実だったらなあ、と思う。

それでも十分に面白い女王であるので。


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