映画評『E.T.』少年たちと異星人の心の交流を描いた、スピルバーグによるSFファンタジー!

月 映画評
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『E.T.』
1982年アメリカ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:メリッサ・マシスン
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:ヘンリー・トーマス
   ディー・ウォレス
   ドリュー・バリモア
   ロバート・マクノートン
   ピーター・コヨーテ

『E.T.』イントロダクション

アメリカのとある森に、球形の宇宙船が着陸し、数体の宇宙人が姿を現した。

彼らは地球の植物を観察し、サンプルを採取することが目的だった。

その宇宙人のひとりが宇宙船から離れ、興味に駆られたように森のはずれまで進んでいく。

そして崖の上までたどり着くと、そこから地上に星の海のように見える光景に目を見張る。

それは住宅地の明かりだった。

と、そこへ人間たちの車が乗りこんでくる。

人間たちは宇宙船の着陸を察知し、捜査に現れた政府機関だった。

めいめいに懐中電灯を照らしながら捜索の輪を広げる人間たちから、逃げる宇宙人。

だが宇宙船は、危機を察知して、離れていた一人を残して離陸してしまう。

取り残された宇宙人は叫び、人間たちから逃げ出して暗闇に消えていった・・・。

おなじころ、住宅地のある家では、少年たちがテーブルトークRPGに興じていた。

10歳のエリオット(ヘンリー・トーマス)は、兄のマイケル(ロバート・マクノートン)たちからチビだと馬鹿にされ、ゲームから仲間はずれにされていた。

仲間に入れてほしいエリオットに、宅配ピザを取りに行ったらゲームに参加させるというマイケルたち。

しぶしぶエリオットはピザを取りに行く。

すると、物置小屋のほうでなにか音がする。

怖くなったエリオットはマイケルたちを呼び寄せるが、物置小屋には誰もいなかった。

しかし、出入口には見慣れない足跡が残されていた。

いったん皆が引き返し静まった物置小屋の戸に、恐る恐る何者かの手が出てきた・・・。

少年たちと異星人の心の交流を描いたSFファンタジーの金字塔『E.T.』

少年エリオットが夜の庭で遭遇したのは、宇宙船に乗り遅れてしまい、一人取り残された異星人だった。

エリオット兄妹たちは、心優しき異星人をE.T.と名づけ、友達になる。

少年たちとE.T.の交流を描き、世界中で大ヒットしたスティーヴン・スピルバーグ監督のSFファンタジーの金字塔だ。

E.T.を荷物かごに乗せたエリオットの自転車が月夜の空を飛ぶ名シーンは、ジョン・ウィリアムズ作曲のテーマ曲と併せてあまりにも有名だ。

第55回アカデミー賞で音響効果賞、視覚効果賞、音響賞、作曲賞を受賞したほか、第40回ゴールデングローブ賞でドラマ部門作品賞を受賞。

公開当時の人気はあらゆる業界にも波及効果を及ぼし、関連グッズはもちろんだが、主人公たちが乗っていたBMX(自転車)が一気に日本でもブレイク、あちこちでBMXにのる少年少女の姿が増えたものだった。

しかしアパレル関連では大失敗し、3億円の損失を出したという。

何でもかんでもよかったわけではなかったということだ。

後年、CGによって、主人公たちを追いかける警察官たちが手にする拳銃やショットガンが取り除かれ、トランシーバーなどに置き換えられる変更がなされている。

これはスピルバーグが望んで行われたものであったが、あまり評判はよろしくなかった。

子どもたちを銃を持った大人が追いかけ回すのがどうか、という配慮ではあったのだが、20年もたってからの修正は、当時子どもたちだったファンの人たちの思い出を傷つけることになってしまったということだろう。

スピルバーグ自身ものちのち、批判があったことを認め、自身「最悪なバージョンになってしまった」と明かしている。

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