映画評『007/ダイ・アナザー・デイ』シリーズ第20作、ピアース・ブロスナン最後のジェームズ・ボンド

カチンコ 映画評
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『007/ダイ・アナザー・デイ』
2002年イギリス・アメリカ
原題:Die Another Day
監督:リー・タマホリ
脚本:ニール・パーヴィス
   ロバート・ウェイド
原作:イアン・フレミング
音楽:デヴィッド・アーノルド
出演:ピアース・ブロスナン
   ハル・ベリー
   トビー・スティーブンス
   ロザムンド・パイク
   リック・ユーン
   ジュディ・デンチ
   ジョン・クリーズ

『007/ダイ・アナザー・ダイ』イントロダクション

北朝鮮、夜のパクチョン海岸。

大きな白波をサーフボードに乗って海岸に接近する人影が、ひとつ、ふたつ、みっつ。

007ことジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)をはじめとするイギリスのエージェントたちだ。

3人は闇夜にまぎれて上陸に成功すると、武器の密売人に成りすまし、同じく北朝鮮の不武装地帯、T・S・ムーン大佐(ウィル・ユン・リー)の基地にヘリで乗り付ける。

ボンドは、アフリカから不正に輸入された大量のダイヤモンドと引き換えに武器の密輸を行っていたムーン大佐を抹殺しようとしていたのだ。

だが、ムーン大佐の側近ザオ(リック・ユーン)に顔認証で正体が暴かれ、乗ってきたヘリは爆破される。

その時ムーン大佐の父親ムーン将軍(ケネス・ツァン)が爆発に異常を感じ、基地にやってくるという通信が入る。

将軍には秘密に密輸をしていたムーン大佐は、あわてて武器類を隠すよう指示する。

その騒ぎに乗じ、処刑されそうになっていたボンドはダイヤモンドのケースに仕掛けておいた爆弾を爆破する。

ホバークラフトで逃亡を図るムーン大佐を追いかけるボンド。

激しい追撃戦の末、ムーン大佐は大きな滝壺へ落下。

駆けつけたムーン将軍は息子の死を悼み、ボンドを拘束した。

そしてボンドは長期間の監禁、拷問を受けることになる。

14か月後、ボロボロになったボンドだったが、解放される時が訪れる。

逃亡していたザオが中華人民共和国の諜報員3名を殺害して捕縛されており、ボンドと捕虜交換が行われたのだ。

ようやくMI6に戻れたボンドだったが、北朝鮮での拷問で機密を漏らした疑いをかけられ、00(ダブルオー)ナンバーをはく奪されてしまう・・・。

シリーズ第20作、ピアース・ブロスナン最後のジェームズ・ボンド『007/ダイ・アナザー・デイ』

『007/ダイ・アナザー・デイ』は、『007シリーズ』の20作目にして、シリーズ40周年記念のダブルアニバーサリー作だ。

そしてピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドを演じた最後の作品でもある。

毎回、時制を反映しての仮想敵だが今回は北朝鮮。

国として敵とみなすのではなく、北朝鮮の将軍(これは人格者として描かれる)のボンボンの息子が悪事をたくらむ。

ダブルアニバーサリーの作品らしく、今回の作品では過去の作品のさまざまなオマージュが見受けられる。

ボンドガールが海から現れるシーンや、ボンドがウェットスールの下にスーツを着込んでいたり。

Q(ジョン・クリーズ)の研究室には過去作品で使われた懐かしい秘密へ行くの数々が残されている。

印象的なものだと『007/サンダーボール作戦』(1965年)に使用されたジェットパックだ。

ジョン・クリーズは残念ながらこの作品でQの演じおさめとなる。

『007/ダイ・アナザー・デイ』には主題歌(タイトルもそのまま“ダイ・アナザー・デイ”)を唄ったマドンナもカメオ出演しているが、こちらは不評で第23回ゴールデンラズベリー賞で最低助演女優賞、主題歌も最低主題歌賞にノミネートされてしまう。

みていてそんなに悪い立ち回りではなかったのだが。

ほんとにちょっとしか出てないし。

前述のとおり、北朝鮮が悪役で、韓国の描写もあまり適切ではなかったため、両国からは避難殺到。

こういうことは影響力のある人気作品ならではの苦労だ。

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