映画評『ゾンビ』よみがえった死者が人間を襲う恐怖を描くホラー映画の金字塔!ゾンビ映画の帝王・ジョージ・A・ロメロ監督の出世作にして代表作!

映写機 映画評
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『ゾンビ』
1978年アメリカ・イタリア
原題:Dawn of the Dead
監督:ジョージ・A・ロメロ
脚本:ジョージ・A・ロメロ
音楽:ゴブリン
   ダリオ・アルジェント
出演:デビッド・エンゲ
   ケン・フォリー
   スコット・H・ライニガー
   ゲイラン・ロス

『ゾンビ』イントロダクション

フィラデルフィアのテレビ局WGONは騒然としていた。

いや、生放送中の司会者と専門家のやり取りはすでに怒鳴りあいとなり、放送スタッフはもう何人も仕事を辞めると言って会社を飛び出していた。

ことは3週間前、謎の原因により突如死体がよみがえり、人々を襲いはじめたことに起因している。

避難所を中継しようにもスタッフは足りず、情報は更新されないためテロップは無用の長物となったと判断し、フランシーン・パーカー(ゲイラン・ロス)はテロップを切るよう指示を出し、スタジオブースを離れた。

そこに、ごった返すスタッフたちをかき分けて、フランの恋人スティーブン・アンドリュース(デビッド・エンゲ)が現れ、フランに「午後9時に、屋上で待ってる」と耳打ちする。

スティーブンはヘリコプターの操縦士で、この状況下からヘリで逃げようというのだ。

そのころ、スティーブンの友人でSWAT隊員のロジャー・デマルコ(スコット・H・ライニガー)は、あるアパートメントで過激派グループの籠城制圧に参加していた。

犯人グループは地元警察の説得にも応じず、銃を乱射して飛び出してくる。

つぎつぎに射殺される過激派メンバーたちを横目に、アパートメント内に突入するロジャーたち。

だがそこはすでに殺された住民たちがゾンビ化しており、頭部を破壊しなければその動きを止めることはない。

まさにそうこうしているうちに生き残った住民たちも次々にゾンビにかまれ、ゾンビ化していく。

それを斃すべく銃を撃ちまくるロジャーたち。

状況はまさに阿鼻叫喚の地獄絵図だった。

その場を辛くも切り抜けたロジャーは、同僚のピーター・ワシントン(ケン・フォリー)を誘い、ヘリで上空からフィラデルフィアを脱出する計画に誘う。

ロジャーとピーターは、スティーブンと合流すべくテレビ局に向かった・・・。

よみがえった死者が人間を襲う恐怖を描くホラー映画の金字塔!ゾンビ映画の帝王・ジョージ・A・ロメロ監督の出世作にして代表作!『ゾンビ』

よみがえった死者が人間に襲いかかる・・・。

ショッキングな映像、卓抜なアイデアで世界中の映画作家に影響を与え、ホラー映画の金字塔となったジョージ・A・ロメロ監督の代表作。

テレビ局に勤務するフランと恋人スティーブンは、SWAT隊員のロジャーとピーターと共に、ヘリコプターで脱出、ショッピングモールに逃げ込むが、そこにはさらなる恐怖が待ち受けていた・・・。

死体がよみがえり人間を襲うホラー作品はそれまでにも存在したが、死体の動きはどれも緩慢で、ただ「死体が動いて人を襲う」という設定が先だったものばかりだった。

ここにジョージ・A・ロメロ監督のこの『ゾンビ』が鮮烈に現れる。

ロメロ監督のゾンビは、動きが速いし、大量に発生して襲ってくる。

それだけでも怖さが倍増だったのだが、さらにゾンビが人肉を食らうシーンをリアルに描き、スプラッタ感も増し増しになった。

ここに新しいゾンビのスタンダード像が誕生したのだ。

ゲームの「バイオハザード」のゾンビも、大人気TVドラマシリーズの「ウォーキング・デッド」のゾンビも、このロメロ監督の『ゾンビ』の系譜にあたる。

当時無名だったロメロ監督はこの作品で一躍有名になり、その後も様々なホラー作品を撮影、21世紀になってからもゾンビ映画を生み出し続けている。

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