映画評『チャイナタウン』ハリウッド2大スター・ジャック・ニコルソン、フェイ・ダナウェイ主演、1930年代のロサンゼルスを舞台にした名作ハードボイルド

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『チャイナタウン』
1974年アメリカ
原題:Chinatown
監督:ロマン・ポランスキー
脚本:ロバート・タウン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:ジャック・ニコルソン
   フェイ・ダナウェイ
   ジョン・ヒューストン
   ダイアン・ラッド
   バート・ヤング
   

『チャイナタウン』イントロダクション

1930年代のロサンゼルス。

当時のカリフォルニア州では情水路の利権や供給問題により深刻な水不足問題が発生していた。

そんな街で私立探偵を営んでいたジェイク・ギテス(ジャック・ニコルソン)は、とある一件の浮気調査を完了し、今また次の依頼者を迎えていた。

依頼者は女性で、モーレイ婦人と名乗った。

市の水道局幹部であるホリス・モーレイ(ダレル・ツワーリング)の妻である。

調査に乗り出したジェイクは、ダム建設の公聴会に足を運んだ。

そこではホリス・モーレイが土壌の軟弱さを理由にダム建設に強固に反対していた。

だが農民たちは、ダム建設を望んでいる。

公聴会場には羊の群れがなだれ込み、上を下への大騒ぎとなる。

引き続きモーレイのあとをつけるジェイクは、やがてモーレイが若い金髪の女性と逢引している現場を抑えることに成功する。

モーレイと金髪の女性がボートに乗っているところを盗撮するジェイク。

だが、その写真がなんと翌日のゴシップ紙の一面に掲載され、身に覚えのないジェイクは驚愕する。

そこに一人の妙齢の婦人がジェイクの事務所に乗り込んできた。

ジェイクはあったこともない婦人だったが、なんと彼女こそが本物のモーレイ夫人(フェイ・ダナウェイ)だった。

今回のスキャンダルの件で、モーレイ婦人はジェイクを名誉棄損で訴える。

ジェイクはホリス・モーレイに直接会おうと勤務先やホリスの自宅を訪ねたが、捕まらない。

やがてモーレイ夫人が訴えを取り下げる代わりに、今回のことはきっぱり忘れてほしい、と申し出てきた。

事件の真相を知るため、この申し出を断るジェイク。

だが数日後、ホリスが放水溝から溺死体となって発見される・・・。

ハリウッド2大スター・ジャック・ニコルソン、フェイ・ダナウェイ主演、1930年代のロサンゼルスを舞台にした名作ハードボイルド『チャイナタウン』

名匠・ロマン・ポランスキーによる名作ハードボイルド。

1930年代のロサンゼルスを舞台に、私立探偵が偶然、殺人事件にかかわってしまい、その裏で渦巻く人々の愛憎や変えられぬ悲壮な運命のあやを描いたフィルム・ノワール。

脚本のロバート・タウンは原案から手掛けており、彼にとっても代表作と言える作品。

アカデミー賞の脚本賞のほか、ゴールデングローブ賞で作品賞・主演男優賞・監督賞・脚本賞を受賞している。

ストーリーは難解で、脚本執筆にあたってロマン・ポランスキーとロバート・タウンはしばし衝突を繰り返したという。

とくにどういう結末にするかにあたっては二人の対立は激しかったが、結局はポランスキーの主張が通った。

この結末が実際、吉か凶かは見ていただいて判断してもらうしかないが、全体のトーンを貫いた完成品は成功していると思える。

ロバート・タウンはこういったハードボイルド作品のほかにも『デイズ・オブ・サンダー』(1990年)のようなレースものや、『ザ・ファーム 法律事務所』(1994年)のような法曹界を描いたサスペンス、『ミッション:インポッシブル』シリーズのようなアクションものなど、手堅くも見ごたえのある脚本を手掛けている。

作品ごとのカラーの違いを確かめてみるのも楽しい。

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