映画評『炎のランナー』1924年、パリ・オリンピックで陸上の金メダリストとなった二人のイギリス人の苦悩と栄光を実話をもとに描き、アカデミー賞作品賞はじめ4部門を受賞した感動のドラマ

映画 映画評
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『炎のランナー』
1981年イギリス
原題:Chariots of Fire
監督:ヒュー・ハドソン
脚本:コリン・ウェランド
音楽:ヴァンゲリス
出演:ベン・クロス
   イアン・チャールソン
   イアン・ホルム
   ナイジェル・ヘイヴァース
   ニック・ファレル
   シェリル・キャンベル
   アリス・クリーグ
   ダニエル・ジェロル
   スチュアート・ロジャー
   デイビッド・イェランド
   ナイジェル・ダヴェンポート
   パトリック・マギー
   リチャード・グリフィス
   ジョン・ギールグッド
   リンゼイ・アンダーソン

『炎のランナー』イントロダクション

1978年、ロンドン。

教会でハロルド・アンドリュー・リンゼイ卿(ナイジェル・ヘイヴァース)によるハロルド・エイブラムス追悼のスピーチが行われていた。

「皆でたたえよう、われらを培った先人を

彼らはそれぞれの時代を生き、栄光を勝ちえた人たちだ

今日ここに集まったのはハロルド・エイブラムスに感謝をささげ

そして、たたえるためです

健在なのはモンタギュー氏と私の二人だけ

目を閉じると、あのころの友の姿が浮かんでくる

胸には希望が、かかとには翼があった・・・」

1919年ケンブリッジ大学に入学したハロルド・エイブラハムス(ベン・クロス)は、ユダヤ人であるため周囲から差別と偏見の目を向けられており、その鬱憤をぶつけるかのように陸上競技にのめり込んでいった。

そしてハロルドは、障害物競走のアンドリュー、中距離走のオーブリー・モンタギュー(ニック・ファレル)、ヘンリー・スタラード(ダニエル・ジェロル)とあわせて「ケンブリッジ4人組」として、華々しい活躍を上げていた。

おなじころのスコットランドには、牧師の家に生まれたエリック・リデル(イアン・チャールソン)がいた。

エリックにとっては競技会での勝利は神の恩寵を示すものであり、走ることと信仰は同義であった。

エリックの父や兄は、エリックが協議を続けることを誇りに思っており、スコットランド代表としてエリックが大会に出場する際には、彼の伝道スピーチが併せて行われ、多くの人が聞き入った。

1923年、ハロルドは自信満々で臨んだ競技会で、エリックに敗北し、激しいショックをおぼえる。

そんなハロルドの前にサム・ムサビーニ(イアン・ホルム)があらわれ、以後、ハロルドはムサビーニから本格的な陸上の指導を受ける。

いっぽうのエリックは、中国へ布教に赴くこと、そしてその前にオリンピックに出場するという決意を、妹のジェニーに伝えていた・・・。

1924年、パリ・オリンピックで陸上の金メダリストとなった二人のイギリス人の苦悩と栄光を実話をもとに描き、アカデミー賞作品賞はじめ4部門を受賞した感動のドラマ『炎のランナー』

走り、勝利することにより自身の存在意義を示そうとするハロルド・エイブラハムスと、信仰のために走るエリック・リデル。

実在の二人のランナーの姿を、おおむね実話に基づきドラマ化した感動のイギリス映画で、アカデミー賞作分賞はじめ4部門を受賞した。

ヴァンゲリスによるタイトル曲の「タイトルズ」は、日本のバラエティ番組などでもかなりの頻度で引用されており、耳にしたことのある人は多いはず。

また原題の「Chariots of Fire」は、劇中の讃美歌「エルサレム」の歌詞の一節から取られている。

話しは少しずれるが、イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、エマーソン・レイク&パーマーはこの「エルサレム」を大仰にロックにアレンジしたものを発表している。

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