映画評『007/カジノ・ロワイヤル』ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド登場!若きボンドが“007”になる物語!

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『007/カジノ・ロワイヤル』
2006年イギリス・アメリカ・チェコ・ドイツ
原題:Casino Royale
監督:マーティン・キャンベル
脚本:ニール・パーヴィス
   ポール・ハギス
音楽:デヴィッド・アーノルド
出演:ダニエル・クレイグ
   エヴァ・グリーン
   マッツ・ミケルセン
   ジュディ・デンチ
   ジェフリー・ライト
   ジャンカルロ・ジャンニーニ
   カテリーナ・ムリーノ
   シモン・アブカリアン
   イザック・ド・バンコレ
   

『007/カジノ・ロワイヤル』イントロダクション

チェコ共和国、プラハ。

MI6のドライデン局長(マルコム・シンクレア)は内部情報を横流しし、金を得ていた。

夜の事務室を訪れたドライデンは金庫が開けられていることに驚き、背後から声をかけられたことに2度驚いた。

そこにいたのは若き諜報部員ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)。

M(ジュディ・デンチ)がドライデン抹殺のために差し向けたのだ。

ドライデンはだが、落ち着き払って言った。

「Mが裏切り者を始末するときは、必ず00(ダブルオー)ナンバーを差し向ける。私は局長という立場ゆえ、誰が昇格したかも知っている。お前はまだ誰も殺していないが、昇格には・・・」

「二人だ」

そう、ダブルオーナンバーに昇格するには二人以上の抹殺が必要だった。

そして実はすでにボンドはドライデンの内部情報横流しの手下を一人、殺していた。

ドライデンはすかさずボンドに銃を向け、

「残念だ、君とよく知り合えなくて」

そういって引き金を引く。

だが、弾は出なかった。

驚くドライデンにボンドは銃の弾倉を見せ

「弾は抜いておいた」

と冷酷に言った。

「俺を見直したか?」

「・・・まあな・・・どう殺した?」

「あんたの手下をか? ・・・容赦なく」

「殺した気分はどうだ? つらいか? 心配ない、二度目の殺しは・・・」

ドライデンは次の言葉を発することはなかった。

ボンドがドライデンを撃ったからだ。

ボンドは「そうだな。ずっと楽だ」そういって銃を胸元のホルスターにしまい、腰かけていた席を立った。

ダブルオーナンバーの昇格条件をクリアーしたボンドは、MI6から「007」の称号を与えられ、以後スパイとしての活躍をはじめる・・・。

ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド登場!若きボンドが“007”になる物語!『007/カジノ・ロワイヤル』

『007/カジノロワイヤル』は、シリーズ初のリブート作、つまり“007”ジェームズ・ボンド、その誕生から改めて物語を描きなおしている。

若きボンド役にダニエル・クレイグ。

そのほかの登場人物も、Mのジュディ・デンチ以外は全員配役入れ替えである。

それまでのボンドは1920年代生まれという設定だったが、今回の若返りにより1968年4月13日生まれに再設定。

アクションシーンも21世紀のそれにふさわしく、バイオレントでスピーディ。

劇中でのパルクールを存分に駆使した追跡シーンは新しく若いジェームズ・ボンドを見せつけるのにふさわしい。

また、自信家でうぬぼれが強いが故の失敗も描かれており、これも若さの演出だ。

まだまだ発展途上の007なのである。

映画の冒頭、MGMのロゴからおなじみのガンバレル・シークエンスまでは画面がざらざらしたモノクロになっている。

これは1967年に製作された同名映画をミスリードさせる演出でニヤリとさせられる。

敵味方がわからないスリルとサスペンス、ダニエル・クレイグの引き締まった肉体から繰り出される新しい時代のアクション、最後まで目が離せないストーリー展開、これまで007シリーズを見たことがない方も、しばらく見ていなかった方も、ここから新たな007の活躍を楽しめること間違いない。

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≫映画評『007/ダイ・アナザー・デイ』シリーズ第20作、ピアース・ブロスナン最後のジェームズ・ボンド

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