映画評『バニー・レークは行方不明』失踪した少女は実在か、妄想か・・・?名匠オットー・プレミンジャー監督の傑作サイコサスペンス!

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『バニー・レークは行方不明』
1965年イギリス
原題:Bunny Lake Is Missing
監督:オットー・プレミンジャー
脚本:ジョン・モーティマー
   ペネロープ・モーティマー
音楽:ポール・グラス
出演:キャロル・リンレー
   キア・デュリア
   ローレンス・オリヴィエ
   クライブ・レヴィル
   

『バニー・レークは行方不明』イントロダクション

とある町の一軒家で、引っ越しが行われていた。

荷物を運び出す業者に指示を出すのは、スティーブン・レイク(キア・デュリア)。

アメリカからイギリス・ロンドンに移ってきた妹アン・レイク(キャロル・リンレー)とその4歳の娘バニーのためだ。

アンはバニーを“子供の庭 保育園”に預ける。

“初日の部屋”と名付けられた部屋からアンは出てくる。

次々に部屋を回るが、担当の保育士はおろか誰の姿も見えない。

給仕室でようやく料理人の女性を見つけ「娘が初日なのだけど、先生が誰もいないの」と訴えるが、「驚かないわ。園長先生が入院して以来、規律なんてないも同然だもの」と切り返される。

料理人の女性が「先生は10時に降りてくる、それまで私が見ててあげる」というので、ようやくアンは引っ越し業者の待つ新居へ向かうことができた。

引っ越し業者の待っていた新居を開け、荷解きをしていると兄のスティーブンから電話がかかってくる。

スティーブンは空港で学生デモの取材で来れないという。

保育園で「先生に会えなかった」というアンにスティーブンは「いい園だそうだよ」と気休めの言葉をかける。

買い物も終わらせたアンは、保育園にバニーを迎えに行ったが、園のロビーはお迎えの母親たちでごった返していた。

どうやらこの保育園は人手不足のようで、対応が後手後手のようだ。

ベルが鳴り、ようやく上の階から子供たちが下りてくるも、いつまでたってもバニーは現れなかった。

4歳クラスの教室はおろか、トイレや廊下の隅まで覗いてみたが、誰の姿もない。

現れた保育士にバニーの居所を聞くも、「4歳クラスは全員帰った。担当の先生は歯医者に行った」と、すげない。

他の保育士たちもだれもバニーの姿を見ていない。

朝の料理人は辞めて出て行ったという。

真剣に取り合ってもらえないアンは興奮してスティーブンに電話をかけた。

スティーブンはすぐに車で駆けつける。

バニーがいたはずの“初日の部屋”で状況整理をするスティーブンは「魔法でもなければ、誰かがこの部屋から連れ去った」と結論付け、保育士を責め、アンと二人で園内の隅々までバニーを探すが、いっこうにバニーは見つからない。

ついには警察が捜索に乗り出すが・・・。

失踪した少女は実在か、妄想か・・・?名匠オットー・プレミンジャー監督の傑作サイコサスペンス!『バニー・レークは行方不明』

アメリカからロンドンへ移住してきた母娘。

初日に保育園に預けたはずの娘バニーは、園の誰もその姿を見た者はおらず、届け出た警察でも「娘さんのいた証を見せてください」と、娘の存在自体を疑われる。

母親のアンは引っ越してすぐの部屋から娘の服や遊び道具を探すが、これがなぜか消えている。

唯一の味方は、兄でジャーナリストのスティーブンだが、アンは次第に情緒不安定に陥っていく。

映画本編でも失踪したバニーの姿は、冒頭からまったくカメラの前には現れない。

視聴者にも、バニーは本当に実在するのか、それともアンの妄想の娘なのかわからぬままストーリーは展開していくのだ。

そして長い母親の孤独な捜索ののち、唐突に訪れる衝撃。

そうか、そういうことだったのか、と膝を打つこと請け合い。

意外性とはこういうことか。

まんまと作り手の目論見に乗せられてしまった視聴者としての快楽がある。

この展開を知ってしまったからには、もう二度と同じ衝撃をこの作品で味わうことができないのが残念だ。

丁寧に脚本・構成を作り込み、役者の演技には繊細をこめ、小道具の一片にまで仕掛けを張る。

これぞサスペンスのお手本、ミステリーの傑作である。

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