映画評『ブレードランナー2049』人間とレプリカント・・・デッカードの行方と人類存亡にかかわる真実が今、明かされる!

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『ブレードランナー2049』
2017年アメリカ
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:ハンプトン・ファンチャー
   マイケル・グリーン
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
   ハンス・ジマー
原案:ハンプトン・ファンチャー
原作:フィリップ・K・ディック
   『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
出演:ライアン・ゴズリング
   ハリソン・フォード
   アナ・デ・アルマス
   シルヴィア・フークス
   ロビン・ライト
   マッケンジー・デイヴィス
   カーラ・ジュリ
   レニー・ジェームズ
   デイヴ・パウティスタ
   ジャレッド・レト

『ブレードランナー2049』イントロダクション

レプリカントは人間に代わる労働力としてタイレル社が開発した人造人間である。

だが何度も反乱を起こし製造が禁止され、タイレル社は倒産した。

2020年代、生態系(エコシステム)が崩壊、起業家ウォレスが台頭し、合成農業によって人類の飢餓を回避した。

ウォレスはタイレル社の資産を買い取り、従順な新型レプリカントの製造を開始する。

旧型で寿命制限のないネクサス8型の残党は、「解任」(抹殺)の対象となり、追跡された。

彼らを追う捜査官は通称、「ブレードランナー」と呼ばれた。

2049年、地球の異常気象と生態系の崩壊はさらに進行していた。

ロサンゼルスは海面上昇で沿岸部の多くが失われ、内陸に後退した市街地は巨大な防波堤に囲まれ、6月だというのに雪が降っていた。

ロサンゼルス市警に所属するブレードランナーであり、ネクサス9型のレプリカントでもあるK(ライアン・ゴズリング)は、ロサンゼルス郊外の合成農場を営んでいた逃亡レプリカントのサッパー・モートン(デイヴ・パウティスタ)のもとを訪れる。

「お前は奇跡を見ていない」

謎の言葉を残してモートンはKに「解任」される。

そしてKは農場の庭にある枯れ木の根元に埋められたトランクを発見する。

トランクの中には遺骨が入っていた。

検視の結果、遺骨には帝王切開のあとがあり、約30年前に死亡した女性のものと分かった。

さらに遺骨には製造番号が刻まれていた。

つまりこれはレプリカントのものだったのだ・・・。

人間とレプリカント・・・人類存亡にかかわる真実が今、明かされる!『ブレードランナー2049』

SF映画の金字塔、前作『ブレードランナー』から35年を経て描かれる正統続編。

独自の世界観は継承され、前作の監督リドリー・スコットは製作総指揮に回り、新たに監督をドゥニ・ヴィルヌーヴが務め、「ブレードランナー」サーガの1ページを刻んだ。

前作の謎めいた展開から、次回作については、これまでファンのあいだでは様々な憶測が乱れ飛んでいた。

おもに前作ラストで逃亡したデッカードとレイチェルの正体と行方についてであるが、本作『ブレードランナー2049』でデッカードが登場することで、その謎に答えを示している。

だが、やはりすべてを語りつくせているとは言えない。

まだまだ『ブレードランナー』世界はしゃぶりつくせる余地を残している。

前作『ブレードランナー』と本作『ブレードランナー2049』の30年のスキマを埋める映像作品も制作されている。

『ブレードランナー ブラックアウト2022』は、2022年の「大停電」事件を描いた作品で、日本のアニメ『カウボーイ・ビバップ』の監督である渡辺信一郎が監督を務める短編アニメーション。

『2036:ネクサス・ドーン』はルーク・スコット監督による短編で、二アンダー・ウォレスがレプリカント製造禁止を解除しようと議員に最新型のネクサス9型レプリカントを提示するストーリー。

そして『2048:ノーウェア・トゥ・ラン』は同じくルーク・スコット監督による短編で、母親と娘を凶悪犯から守る反逆レプリカント、サッパー・モートンを描いており、これから直接『ブレードランナー2049』につながるようになっている。

むろんこれらの短編を見なくても本編『ブレードランナー2049』は楽しめるようにできているが、これらを見ることで、より深くその世界を知ることができるだろう。

リドリー・スコットによれば、まだ『ブレードランナー』世界については描きたいことがあるそうだ。

いつになるかはわからないが、想像をたくましく次回作を待ちたい。

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