映画評『ベン・ハー』キリスト誕生の時代を背景にユダヤ人青年ベン・ハーの波乱に富んだ人生を描き、戦車競走シーンをはじめ圧倒的迫力でアカデミー賞11部門を受賞した映画史上不朽の超大作!

ローマのコロッセウム 映画評
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『ベン・ハー』
1959年アメリカ
原題:Ben-Hur
監督:ウィリアム・ワイラー
脚本:カール・タンバーグ
   マクスウェル・アンダーソン
   クリストファー・フライ
   ゴア・ヴィダル
   S・N・バーマン
原作:ルー・ウォーレス
音楽:ミクロス・ローザ
出演:チャールトン・ヘストン
   スティーヴン・ボイド
   ハイヤ・ハラリート
   サム・ジャッフェ
   ジャック・ホーキンス
   フィンレイ・カリー
   ヒュー・グリフィス
   フランク・スリング
   マーサ・スコット
   キャシー・オドネル
   ジョージ・レルフ
   

『ベン・ハー』イントロダクション

キリスト誕生の年、ユダヤはローマ帝国の支配下にあった。

時の皇帝アウグストゥスは、人口調査と課税のため勅令を下し、全ユダヤ人を出身地に戻らせた。

その移動に際し、多くの者はエルサレムの町を通った。

エルサレム・・・いにしえからの都だ。

ローマ軍の要塞と並び、ひときわ威容を誇るのは、黄金の大神殿。

ユダヤ教へのあつい信仰の証だ。

ローマに屈したとはいえ、民は伝統を重んじて暮らし、預言者の言葉を信じていた。

いつの日か救世主が現れ、解放と自由がもたらされる、と。

ここにナザレの大工ヨセフも、身重の妻のマリアを連れて故郷のベツレヘムに戻るべくエルサレムに立ち寄っていた。

その夜のことである。

夜空には一つの明るく光る星がゆっくりと移動していた。

そして、町外れの一軒の家畜小屋を照らした。

そこでは、マリアが子供を出産していた。

イエス・キリストの誕生である。

紀元26年。

ナザレの村をローマ軍が通過する。

メッサーラ(スティーヴン・ボイド)率いる軍団で、彼はローマからエルサレムに軍司令官として赴任するのだ。

エルサレムにはメッサーラの旧友で、裕福なユダヤ人貴族の若者、ジュダ・ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)がおり、メッサーラとの再会を喜んだ。

エルサレムには奇跡を起こす大工の息子がいるとのうわさ話に、メッサーラは不快感を示し、ローマ軍の神は皇帝だと言い、ベン・ハーにエルサレムを統治するため協力を求める。

だがベン・ハーは暴力による統治は望まなかった。

話し合いで解決するという意向で二人はその場では変わらぬ友情に乾杯をする。

しかしここから二人の道は少しずつ別たれていたのだった・・・。


キリスト誕生の時代を背景にユダヤ人青年ベン・ハーの波乱に富んだ人生を描き、戦車競走シーンをはじめ圧倒的迫力でアカデミー賞11部門を受賞した映画史上不朽の超大作!『ベン・ハー』

『ベン・ハー』といえばこの1959年のチャールトン・ヘストン主演の作品が真っ先に頭に浮かぶだろう、というくらいメジャーな作品だが、じつはアニメ化や続編など、計7回にわたり映画化されており、この作品は3度目の映画化なのだ。

原作はルー・ウォーレスの1880年のベストセラー長編小説。

キリスト誕生の時代を背景に、ユダヤ人青年ベン・ハーの波乱にとんだ人生を描いている。

キリストの誕生を冒頭に、同時代人としてベン・ハーを描き、キリストの復活をラストにもってきた、宗教色強い作品でもある。

アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞をはじめ11部門を受賞した映画史上の不朽の超大作で、この記録は『タイタニック』(1997年)、『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』(2003年)で同じ11部門受賞で並んだが、現在もアカデミー賞史上最多受賞作品の一つである。

上映時間212分となかなかな長編作ではあるが、人生で一度は見る価値のある作品。


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