『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』
1990年アメリカ
原題:Back to the Future Part III
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ロバート・ゼメキス
ボブ・ゲイル
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演:マイケル・J・フォックス
クリストファー・ロイド
トーマス・F・ウィルソン
メアリー・スティーンバージェン
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』イントロダクション
1955年の11月12日、落雷の電流を利用して1985年に戻ったマーティ(マイケル・J・フォックス)の乗ったタイムマシン・デロリアンを見送ったドク(クリストファー・ロイド)だったが、なんと直後にマーティが現れてしまう。
そのマーティは、一度未来に戻った後、さらにすったもんだを体験した後のマーティで、未来に帰ろうとしたところ、ドクが乗るデロリアンが飛行中に落雷に撃たれドクは1885年に飛ばされてしまったのだった。
そこで途方に暮れたマーティに、1885年から手配されていたドクからの手紙が届き、そこにかかれた指示に従い、マーティは1955年のドクに助けを求めに現れたのだ。
1885年のドクからの手紙によると、そのドクは西部開拓時代で鍛冶屋として馴染んでいること、1885年の技術では故障したデロリアンを修復するのは不可能なため、この時代で生涯を終える決心をしたこと、そしてタイムマシンはまだ人類の手にはあまることを痛感したので、このしておいたデロリアンを1955年の自分に修理させ、マーティが1985年に帰った際にはデロリアンを分解してしまうようにと指示されていた。
手紙に記された地図をもとに、マーティとドクは鉱山に隠されたデロリアンを掘り起こす。
だがマーティは、付近の墓地でドクの本名“エメット・ブラウン”の名が彫られた墓石を偶然発見。
なんと1885年のドクが手紙を書いた約一週間後に、ビフの祖先であるビュフォード・タネン(トーマス・F・ウィルソン)に銃殺されることを知ってしまった。
ドクを救うために、マーティは修理完了したデロリアンで1885年9月2日へとタイムトラベルする。
しかしタイムトラベル直後、ネイティブ・アメリカンと騎兵隊のドタバタに遭遇、そのうえ熊にも襲われ、坂から転げ落ち、頭を打って気絶してしまう。
そのマーティを救ったのは、マーティの祖先にあたるシェイマス(マイケル・J・フォックス)だった。
シェイマスとその妻の協力でヒルバレーにたどり着くマーティ。
だが酒場でタネンに出くわしてしまい、因縁をつけられたあげく、縛り首にされそうになる。
間一髪のマーティを、発明品の照準器をライフルに取りつけたドクが助け出す・・・!
ついに完結!タイムトラベルSFファンタジー・コメディの決定版!『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』
完結編となる今作は、ほとんどの舞台が1885年の西部開拓時代ということで、過去や未来を渡り歩いた前作に比べて格段にわかりやすい。
西部劇といえば、でマーティが名乗る偽名が“クリント・イーストウッド”であるのは爆笑ものだった。
今回ドクが恋に落ちるエピソードもロマンチックで、まあドクが暴走馬車からクララ(メアリー・スティーンバージェン)を救い、二人はほぼほぼ一目ぼれ状態におちいるんだが、愛情を深めるきっかけが夜空の月を観察中、当時は最新文学のジュール・ベルヌを二人が愛読していたとわかるところで、うまい、となる。
ほかにも各種西部劇のパロディが頻出するが、元ネタを知らなくても楽しめるのがよい。
パロディやオマージュとは元来そうでなくてはならない。
作品のメッセージも明快で、未来はけして決定事項ではないこと、自分たちの手で創っていくことができるものだ、ということだ。
それは作品ラストのドクのセリフに端的に表現されている。
21世紀も20年過ぎて、改めて三部作を通してみたが、いまだに楽しめる不朽の名作シリーズだ。
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