映画評『アメリカン・グラフィティ』ジョージ・ルーカスの出世作!数々のヒット曲で彩られた一夜の青春群像劇

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『アメリカン・グラフィティ』
1973年アメリカ
原題:American Graffiti
監督:ジョージ・ルーカス
出演:リチャード・ドレイファス
   ロン・ハワード
   チャールズ・マーティン・スミス
   ポール・ル・マット

『アメリカン・グラフィティ』イントロダクション

1962年、夏。

カリフォルニア州モデスト。

カート(リチャード・ドレイファス)、スティーブ(ロン・ハワード)、テリー(チャールズ・マーティン・スミス)、ジョン(ポール・ル・マット)の4人は高校を卒業し、カートとスティーブは翌日の朝、町を去り東部の大学へ旅立つことになっていた。

夕暮れ時、高校生活最後の夜を楽しもうと、それぞれいつものたまり場「メルズ・ドライブイン」にやってくる。

しかしカートは町を去ることに迷い始めていた。

スティーブはそんなカートに腹を立て、どうしても一緒に行くぞとけしかける。

カートとスティーブは母校のダンスパーティに行くことにするが、カートは白いサンダーバードに乗った金髪の美女に一目ぼれ。

しかし不良チームの「ファラオズ」に付きまとわれ、ままならない。

スティーブは恋人のローリー(シンディ・ウイリアムズ)に別れ話を持ちかける。

怒ったローリーはカウボーイハットの青年の車に乗っていってしまう。

テリーはデビー(キャンディ・クラーク)というチャーミングな娘のハントに成功。

ジョンは、13歳の少女キャロル(マッケンジー・フィリップス)としぶしぶ連れ添うはめになる。

それぞれの夜が次第に更けていった・・・。

数々のヒット曲で彩られた一夜の青春群像劇『アメリカン・グラフィティ』

1962年のカリフォルニアの小さな田舎町を舞台に、高校を卒業した若者たちが、一緒に過ごす最後の夜を描いた青春群像劇。

この作品は大ヒットし、当時29歳だったジョージ・ルーカスの出世作となった。

この映画のヒットはジョージ・ルーカスだけではなく、出演したリチャード・ドレイファス、ハリソン・フォードも一躍有名人にした。

ロン・ハワードなんかは、のちに監督となり『ビューティフル・マインド』(2001年)でアカデミー賞を受賞するまでになる。

映画は冒頭から懐かしのアメリカン・ポップ・ミュージックのオンパレード。

その数は数十曲にもおよぶ。

サントラには41曲が収録。

そのすべてはジョージ・ルーカスが選曲したという。

それらの曲を聞くだけで1962年に生きていた人たちは、当時の自分たちのことをありありと思い出せるだろう。

こうした名曲たちに彩られた物語は、いわゆるワンナイトもの。

高校最後の夜を謳歌する登場人物たちのひと夏ひと夜の出来事を追う群像劇だ。

青春時代の甘酸っぱいエピソードで満ち満ちている。

ガールハント、危険な遊び、恋人との別れ・・・。

製作費77.7万ドルという低予算に対し、興行収入は1、500万ドルという大成功で、「興行的に最も成功した映画」と呼ばれる。

続編(1979年、監督はルーカスではなくB・W・L・ノートン)も制作され、さらには多くの亜流作品を生み出すことになった。

また1973年の第31回ゴールデン・グローブ賞作品賞(ミュージカル/コメディ部門)受賞、ニューヨーク映画批評家協会賞脚本賞を受賞している。

この『アメリカン・グラフィティ』、製作にあのフランシス・フォード・コッポラが名を連ねており、当初はコッポラのネームバリューを借りてのスタートだったようだ。

この映画の大成功がなかったら、1974年の『スターウォーズ』も日の目を見なかったかもしれない。

そう思うと間接的には『スターウォーズ』もコッポラのおかげかもしれない。

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