『エアフォース・ワン』
1997年アメリカ
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
脚本:アンドリュー・W・マーロウ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:ハリソン・フォード
ゲイリー・オールドマン
ウェインディ・クルーソン
リーゼル・マシューズ
ディーン・ストックウェル
ウィリアム・H・メイシー
ポール・ギルフォイル
グレン・クローズ
『エアフォース・ワン』イントロダクション
元ソビエト連邦共和国、カザフスタン。
その大統領官邸に、アメリカとロシアの合同特殊部隊が暗闇の中突撃作戦を実行、自称「カザフスタンの指導者」でソ連復活をもくろむ独裁者イワン・ラデク将軍(ユルゲン・プロホノフ)の拘束に成功する。
3週間後モスクワにて、ロシア大統領による晩さん会が催される。
主賓はアメリカ合衆国大統領ジェームズ・マーシャル(ハリソン・フォード)。
そこでのスピーチでマーシャルは「対立なき世界ではなく、正義ある世界が真の平和だ」と原稿にないことを言い出す。
そして「私は米国の政策変更を誓う」
「道義的行動を阻む政治的な利己主義を、今後は決して許さない。暴虐と恐怖を政治的武器に使うものたちは、あきらめることだ。我々は交渉しない。もう容認しないし、恐れない」と。
慌てるマーシャルのスタッフたちだが、晩さん会は拍手喝采が巻き起こる。
おなじころ、大統領専用機「エアフォース・ワン」にはロシアのテレビクルーたちが取材で乗り込む。
厳重な検査をパスした彼らは、ミッチェル報道官(ドナ・ブロック)の案内で、操縦席やシークレットサービスの控室など、機内を見て回る。
マーシャルと妻のグレース(ウェンディ・クルーソン)、娘のアリス(リーゼル・マーシャル)も、アメリカへの帰途に就くため、エアフォース・ワンに搭乗、やがて離陸した機内は、和やかな雰囲気があふれていた。
だが、エアフォース・ワンがドイツ上空にさしかかったころ、事件は起きる。
シークレットサービスのギブス(ザンダー・バークレー)がなんとラデク派に通じる裏切り者で、ほかのシークレットサービスを次々に殺害、発煙筒をたくと機内を混乱させる。
その混乱に乗じて動き出したのが、ロシアのテレビクルーたちだった。
彼らもラデク派のテロリストだったのだ。
ギブスは武器庫を開けるとテロリストたちに次々に銃を渡し、ハイジャックを成功させる。
テロリストたちの目的は大統領マーシャル。
マーシャルを人質にラデクの開放を要求する算段なのだ・・・。
大統領専用機<エアフォース・ワン>で繰り広げられる大統領とテロ組織との対決を描くサスペンス・アクション!『エアフォース・ワン』
本作でアメリカ大統領を演じるのはハリソン・フォード。
まだシュッとして、目もギラギラしていてカッコいい。
大統領というには年若い印象もあるが、これからテロリストと死闘を繰り広げるのだから、あまり老人では逆にアクションが嘘くさいだろうから、これでいいのだ。
舞台となるのは飛行中のアメリカ大統領専用機<エアフォース・ワン>の内部だ。
クローズド・キャプションで行われる大統領マーシャルの、家族と仲間を救うためのハイド&シーク、テロリストとの格闘戦や銃撃戦。
テロリストのリーダーを演じるのはゲイリー・オールドマン。
キレやすい偏執的な役柄にはぴったりの配役だ。
ハリソン・フォードとゲイリー・オールドマンの対決は一筋縄ではいかない。
家族と仲間の命を引き替えに、大統領はテロリストの脅迫に屈するのか?
目の前の身近な人たちの命と、名も知らぬが責任を負う国民たちの安全、どちらを選択すべきかという難しい天秤の問題を絶えずマーシャルは突きつけられる。
大統領にもしものことがあった際の、ホワイトハウスの動向も緊迫感をもって描かれている。
この世界では副大統領が女性なので、もし、大統領が死亡した場合はアメリカ初の女性大統領が誕生するのだなあ、と想像したりもした。
それにしても、こんな大統領がいたら、再選間違いないだろうなあ。
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