2020年5月12日、ゴダイゴのギタリスト浅野孝已さんが亡くなった。
浅野さんの名前はおろかゴダイゴって何って若い人に簡単に説明しておくと、ゴダイゴとはおもに1980年代に活躍した大人気バンド
で、「モンキーマジック」とか「ガンダーラ」、「銀河鉄道999」なら聞いたことがある人も多いと思う。
ゴダイゴのメンバーでは、どうしてもメインボーカルのタケカワユキヒデさんや、リーダーでキーボードのミッキー吉野さんが目立ってほかのメンバーはファン以外は名前も知らない、という場合が多いんだけど、実はメンバー全員、凄腕の名プレイヤーぞろいだった。
浅野さん自身も16歳でプロのギタリストとしてデビュー、天才少年ギタリストとして活躍、1975年からゴダイゴに参加してその手腕を発揮している。
今回はそんな浅野さんのゴダイゴにおける名プレイをふりかえろう。
ゴダイゴ・浅野さんの名プレイを振り返る名曲・名プレイ7選
「僕のサラダガール」
ミッキー吉野のオルガン・リフで始まる曲だが、ボーカルとともに刻まれるアコースティックギターがさわやか。
コンパクトなエレキギターのソロもロック調ながら朝の透き通る空気のような曲調を壊さぬ名演。
「モンキー・マジック」
テレビドラマ『西遊記』のオープニングテーマだった曲で、中華風のストリングスやミッキー吉野のキーボードが印象的な曲だが、じつはバッキングで浅野さんが刻むギター・カッティング・ワークが華麗かつ心地いい軽さで曲を支えている。
コード弾きとメロディー弾きが瞬時に入れ替わる手腕はホントに見事。
「DRAGONS AND DEMONS」
アルバム「MAGIC MONKEY(西遊記)」収録曲。
とぼけた曲調に合わせたギターワークが楽しい。
おそらくスライドギターでこの感じを出しているのではないか。
「FLYING」
同じくアルバム「MAGIC MONKEY(西遊記)」収録曲。
タイトル通り浮遊するようなギターの音色が印象的だ。
浅野さんはかっちりしたリズムワークが得意なだけでなく、こうした空気を意識した飽和するようなサウンドも得意だった。
「リターン・トゥ・アフリカ」
後期ゴダイゴはホーンセクションが増え、曲に重厚みが増した分だけ、浅野さんギターが少し引っ込んでしまった印象だが、この曲では久しぶりにギター・ソロが聴ける。
アフリカのサバンナのように、乾いた空気を演出した音色だ。
「ドキ・ドキ・サマーガール」
浅野さんのリードギターで始まるさわやかな小曲。
シンプルなバンドサウンドで、リード以外にもバッキングで浅野さんのギターが活躍しているのがわかる。
「ガンダーラ」
イントロのこの美しいアコースティックギター・リフは、まさしく日本ポップ&ロックミュージック史上に残る名旋律!
どこか切なく悲しく、しかし希望の光が見えるメロディは、曲のサビ部分「ガンダーラ、ガンダーラ」と並び一度聞くと忘れられない。
ゴダイゴ・浅野さんの名プレイを振り返り、故人をしのぶ
今回の選曲はベスト盤からのものが多くなったが、それだけ入手しやすいものにもなっている。
浅野さんの名演に限らず、ゴダイゴは名曲が多いので、これを機にまとめて聞いてみてはどうだろう。
天国へ行ってしまった浅野さん、すばらしい演奏の数々をありがとうございました!
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