中国の調査団がエベレスト(チベット名:チョモランマ)の標高を再調査するために、2020年5月27日、同山頂に登頂成功しました。
測量技師が8名と、カメラクルーが4名の12名のチームだそうです。
これまでエベレスト(チョモランマ)の標高は、8,848メートルとされてきましたが、今回の調査では何メートルという結果が出るのでしょうか。
エベレスト(チョモランマ)の標高は?

中国はこれまで6回、エベレスト(チョモランマ)の標高を計測しています。
そのうち1975年には8,848.13メートル、2005年には8,844.43メートルという結果が出ており、若干の差が出ています。
また1999年にアメリカの調査チームがGPSによる精密観測を行った際には、8,850メートルと発表されています。
なぜ高さが違うのかというと、これは地殻変動の影響で標高が変わっているためとみられています。
今回の中国調査団も、中国独自のGPS「北斗」を活用し、正確なデータを得るそうです。
エベレスト(チョモランマ)山頂5Gも圏内に
今回の中国調査団が標高を再調査するにあたって、事前に現地では通信インフラが整備されています。
中国通信機器大手ファーウェイおよび香港の中国移動通信が、5G通信設備のセットアップ事業に取り組みました。
高度5,300めーとるのベースキャンプのみならず、5,800メートルおよび6,500メートルの高度の地点にも、複数の基地局やアンテナを設置したそうです。
その結果、エベレスト(チョモランマ)山頂にまで5Gの電波が届き、エベレスト(チョモランマ)全体で5G通信が使えるようになったとのこと。
エベレスト(チョモランマ)標高再調査の理由は?
今回のエベレスト(チョモランマ)標高再調査、我々からするとこの世界的なコロナ禍のなか、なぜ今?という疑問もわいてきます。
学術的調査、と言われればそうなのかもしれませんが、昔から人類は、征服しようとする土地の正確な測量図を欲しがるもの。
山頂で国境を接する中国のお隣の国ネパールへの示威行為という、うがった見方も捨てられません。
南シナ海で数々の環礁を、気象観測所として埋め立て、結果、軍事基地にしてしまっている中国でもあります。
まさか山頂には基地は作れないとは思いますが、通信インフラも早々に作り上げてしまった今回の手際の良さ。
また、今はちょうど中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の開催中。
プロパガンダもあるかも。
少々うがった見方もしたくなりますね。
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