書評『メモの魔力』人生を効率化し、夢をかなえる本

メモの魔力 書評
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『メモの魔力』前田裕二 著 2018年初版

『メモの魔力』とは

SHOWROOM株式会社代表取締役にして社長の前田裕二さんの著作です。前田さんは他にもテレビのコメンテーターやラジオのパーソナリティーとしても活躍されています。

この本は単なるメモの取り方のHOW TO本ではなく、メモを取ることによって人生を効率化し、夢をかなえる生き方の指南書として書かれています。

もちろん、効率的なメモの取り方を知りたいだけの人にも有益なことが書かれていますし、たとえば就職活動などで自己表現が苦手な方などにも、メモを取ることで自分を客観的にとらえられるようになる方法が書かれています。

この『メモの魔力』はすでに売り上げ50万部(電子版を入れると56万部)のベストセラーとなっています(2020年2月現在)

メジャーリーガーのダルビッシュ有さんもこの『メモの魔力』を読み、自己流にアレンジしてメモを取っているそうです。

メモを取る意義

著者の前田裕二さんは、365日、毎日おびただしい量のメモを取るそうです。

映画や演劇を観ていても、一本で多い時に100個以上、少なくても数十個のメモを取っているとか。

なぜそこまでしてメモを取るのか。

著書の中で前田さんいわく、メモを取ることであらゆる日常の出来事をアイデアに変え、ほかの人が見過ごしてしまうものに価値を与える力があるのだと。

これを前田さんは「魔法の杖」と表現しています。

またメモの対象を自分自信に変えることで、今度は自己分析を深めることができます。

自己分析を深めることによって、自分の軸を固めることができる。

前田さんいわくの「人生のコンパス」となる、ということです。

『メモの魔力』は「魔法の杖」をつかって「人生のコンパス」を手に入れる、そのためのツールとしてのメモの取り方と、考え方が書かれています。

メモを取る際の考え方

この前田流『メモの魔術』の威力を発揮するためには、いくつかメモに対する考え方を改める必要があります。

メモを「第2の脳」として活用すること。

「記録」のためではなく「知的生産」のために取るのだということです。

我々が持っている脳を「第1の脳」とするならば、「外付けハードディスク」のように、メモした事象(ファクト)をあとから検索しやすいようにメモを使う。

そして第1の脳に想像力のリソースを割けるようにする。

そうすることによってより多くの価値のあるアイデアを生み出せるようになる、ということです。

後述するメモの取り方をみるとわかりますが、前田流メモの取り方はこのファクトをただ書くだけにはとどまりません。

ファクトに付随して、その「抽象化」と「転用」ができるようにします。

そういうメモの取り方をすることによって、つぎの5つのスキルが鍛えられます。

①アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
②情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)
③相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)
④話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)
⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)

メモの取り方

ノートは原則、見開きで使います。

左のページには「ファクト」、実際に起きたこと、客観的な事実を書いていきます。

まずここにメモを取るのが第1段階です。

右のページは二つに分けて使います。

右のページの左側は「抽象化」、右側は「転用」の欄を作っておきます。

メモの魔力・メモの取り方

サマリーはタイトルみたいなものですね。「○○打ち合わせ」とか「映画○○鑑賞」とか。

ファクト欄はそのまま起こったことを書きます。

標語はたとえば、そのファクトをひとことで言えば何か、ということを書きます。

そして右ページに行って、ファクトの「抽象化」をします。

その「抽象化」をこんどは自分のアイデアになるように「転用」する。

だいたいこの順番でノートを埋めていきます。 

前田流メモ術のエッセンスはここで、

①インプットした「ファクト」をもとに、
②気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し、
③自らのアクションに「転用」する

(あまりここで書きすぎても何なのでこのへんにしておきます)

ほかにも「4色ボールペンによる色分けで判断能力を上げる」とか「記号の使い分けによって情報にフラグを立てる」などのテクニックが書いてあります。

『メモの魔力』の真髄を身につけるには

この本にはHOW TOらしいHOW TOは、本の4分の1くらいしか書いてありません。

のこりは、「抽象化」や「転用」とはどういうことか、どのように考えるのかについてが、前田さんご自身の体験談を多々交えて書いてあります。

この「抽象化」「転用」こそが、メモに魔力を与える、メモを「魔法の杖」にするために重要なミソです。

前田さん自身、小学生のころからの逆境のなかで鬼のようにメモを取り続け、進化させて身につけたメモ術であることが本を読むとわかります。

しかし概念とHOW TOはこの本にすでに書かれています。

なにも前田さんと同様の鬼努力を積まなくてもいいように、前田さんは本を書いてくれたわけです。

冒頭書いたように、ダルビッシュ有選手も自分流にアレンジしてメモ術を活用しています。

あなたも自分の活用しやすいように、アレンジしてよいと思います。

もちろん慣れないうちは、練習の積み重ねが必要でしょう。

ですがメモを取り、自分の血肉とし、アイデアを生み出す力を身につけることは、これから生きていくのに大きなアドバンテージにできるのではないでしょうか。

前田さんも本書の中で『メモの本質は「ノウハウ」ではなく「姿勢」である』とされています。

この『メモの魔力』、ただのHOW TO本ではない、じつは生き方のヒントを与えてくれる本でした。

※巻末に「自分を知るための【自己分析1000問】という鬼チェックシートがあります。私は最初の100問で頭パンクしました。
 また、この【自己分析1000問】から「人生の軸」を見つけられた方々のSNS投稿を約1000個、載せてあります。
 これを読むだけでも生きる元気を分けてもらえるような気になりました。

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